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ラグビーW杯まで11か月、日本代表の現状は? “1.5軍”豪州戦で見えた列強打破の条件

代表定着を狙う下川甲嗣、リーチも「いい選手」と評価

 オーストラリアA代表との3連戦で、ディアンズを追うように代表定着をアピールしたのがFL下川甲嗣(東京SG)。A代表との第1戦でジャパンデビューを飾ると、タックル、ブレークダウンと、持ち前のスピードと運動量を生かし、フィジカルの強さも“代表クラス”を印象づけた。同じバックローのリーチが「リーグワンでも対戦して、すごくいい選手だと感じていた。練習を一緒にしていても、スピードもあるし、フィジカル、ワークレートも高いし、勉強熱心」と評価するように、常に新しいものを吸収しようという旺盛さも、チーム内での評価を高めている。リーチをはじめ、故障中のピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)、ベン・ガンター(埼玉WK)に、日本勢でも姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)という好素材が揃うバックロー争いで、どこまで喰らいつけるかが注目だ。

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 同じバックローでは、最終戦で2トライをマークしたNO8(ナンバーエイト)テビタ・タタフ(東京SG)もパワフルな突進力をアピール。すでに昨年の英国・アイルランド代表の連合チーム「ライオンズ」との一戦でも、防御をなぎ倒しての突進を見せたが、オーストラリアA相手にもパワフルさを印象づけた。代表候補合宿前のコンディションチェックで、設定された体重をオーバーしての選考外から、体を絞り込んでの追加招集で必死のアピールは見せた。オールブラックス相手にパワー勝負でインパクトを残せば、11か月後のフランスで8番を背負うチャンスも大きく引き寄せることになる。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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