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紀平梨花、完全復活への「4か月」プラン 氷上に立てない日々で研ぎ澄ませた感覚

フィギュアスケートの国際大会「木下グループカップ Japan Open 2022」(ジャパンオープン)が、10月8日にさいたまスーパーアリーナで開催される。3年ぶりに日本、北米、欧州の3地域に分かれ、アマチュアとプロの男女混合チームによる対抗戦が復活。各選手のフリースケーティングの合計点をチームの総合点とする団体戦形式で順位を決める。

復帰戦となった中部選手権で演技をする紀平梨花【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
復帰戦となった中部選手権で演技をする紀平梨花【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

フィギュアスケート「ジャパンオープン」に出場、8月に語っていた今季への決意

 フィギュアスケートの国際大会「木下グループカップ Japan Open 2022」(ジャパンオープン)が、10月8日にさいたまスーパーアリーナで開催される。3年ぶりに日本、北米、欧州の3地域に分かれ、アマチュアとプロの男女混合チームによる対抗戦が復活。各選手のフリースケーティングの合計点をチームの総合点とする団体戦形式で順位を決める。

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 日本からは坂本花織(シスメックス)、紀平梨花(トヨタ自動車)、宇野昌磨(トヨタ自動車)、三浦佳生(オリエンタルバイオ・目黒日大高)の4人が出場する。本格的なフィギュアシーズンのスタートに向けて、どんな演技を見せるのか注目が集まるなか、「THE ANSWER」では今大会に出場するトップスケーターたちの今季に懸ける想いを紹介。今回は怪我からの完全復活を目指す紀平梨花が、満足に氷上に立てなかった我慢の日々で得たものに迫る。(構成=THE ANSWER編集部、協力=テレビ東京)

 ◇ ◇ ◇

「痛みを気にしながら過ごしているのが、1年くらいになるので……。走ったりできる状態が1年以上ないかなという感じなので、それを考えると長いのかな」

 今年8月、自身のコンディションと氷の上に乗れていない現状について問われた紀平は、笑顔を見せながらも、どこかやり切れない表情を浮かべていた。

「治っていないところがあるとまだ心配だし、何をやってても治らなかったら意味ないしというのがあって……。『動いていいのかな?』という想いがある毎日なのは、すごく嫌なところで。でも、治ったらその問題は一気に解決すると思うし、とにかく治ることだけを期待というか、楽しみにしながら我慢して耐えている。長いんですけど、頑張って耐えている状態です」

 シニアデビューとなった2018-19シーズンに、いきなりGPファイナルを制覇した紀平は、その勢いのまま同シーズンから四大陸選手権を連覇。さらに19、20年の全日本選手権も連覇するなど、日本女子のエースとして22年北京五輪へと続く道を先頭で走っていた。

 だが五輪シーズンの開幕を前にした昨年7月、右足の距骨疲労骨折が判明。怪我の状態は思うように良くならず、エントリーしていたGPシリーズに続き12月の全日本選手権も辞退したことで、自身初の五輪出場の夢は潰えた。

 19歳で味わった失意――。明確なターゲットとして描いていたはずの大舞台に立てなかった悔しさは計り知れないが、氷に乗れない日々を過ごすなかで、紀平自身は時間をかけて一度気持ちをリセットし、同時に新たな“気づき”を得たとも語っている。

「体重のかけ方とかでも左右差があることに、トレーニングに行っているところで気づいて。距骨の疲労骨折なので、今はそこに体重が乗っていないのかなと思っていたんですけど、逆に怪我の状態でもパッと立った時に右の踵に一番重く体重がかかっていたので、(以前から)そういう使い方をしていたんだなと気づくことができました。右の踵に(体重が)乗っているのは着氷というのもあると思うのですが、使い方とか足の角度とか、そういう筋肉のバランスを今、整えるようにしています。内腿や体幹など、集中的に氷上練習をしていると忘れがちなインナー(マッスル)を、今のうちにという気持ちで意識して取り入れています。復帰した時に、そこの効果が表れるのかなと思うので」

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