1シーズンを通してプログラムを「自分のものにしたい」

　今年12月で25歳になる宇野は、スケーターとしての“完成形”についてどのように考えているのか。世界選手権で優勝した直後に問われた際には、「自分がもうこれ以上、無理だなと思った時期もあったけど、今はいろいろと新しいことができるようになっていて、新たなジャンプにも挑戦するかもしれない」と新たな挑戦への可能性を示唆していた。

「今の僕のプログラムはジャンプメインのプログラム。もちろん点数はジャンプが一番高いですし、僕の個人的な意見ですけど、僕たちがどれだけ表現力を意識してもジャンプほど点数が反映されるものではない。だから僕は先にジャンプを頑張るんですけど、ジャンプがもう無理だってなった時に、ステファンコーチのような、髙橋大輔選手のような、ジャンプ以外で自分が満足できる表現者になれるようにもなりたいなと思っています。だから、まだまだ自分の将来像とかよりも、課題がたくさんあるなという感じです」

　迎えた2022-23シーズン、羽生結弦のプロ転向もあり、宇野にかかる期待はこれまで以上に大きなものになるだろう。ただ 、そうした周囲の声や評価に惑わされず、「（自分が）世界で一番になれた成績を持っているように見えないぐらい、挑戦できるシーズンにしたい」と語る今の宇野には、自らの信じた道を突き進む強さがある。

「シーズンの最初は、本当にできなくても、挑戦、そしてその挑戦の結果、ボロボロな演技をしたとしても挑戦したいなって正直思っています。1シーズンを通して、去年のように後半にちゃんと自分のものにしたいと思っています」

　10月8日、宇野は“世界王者”としてジャパンオープンに出場する。9月のUSインターナショナルで、4回転アクセルを史上初めて成功させた17歳のイリア・マリニン（米国）らも参戦するなかで、日本のエースは繰り返し口にしていた「挑戦」という言葉をどんな演技で表現してくれるのか。来年3月には世界選手権も開催される、さいたまスーパーアリーナのリンクで、フィギュアスケートファンにとって見逃せない戦いが繰り広げられる。

【大会概要】
◆大会名
木下グループカップ フィギュアスケート Japan Open 2022 3地域対抗戦
◆開催日時
10月8日（土）開場11:30、試合開始12:30
◆会場
さいたまスーパーアリーナ
◆テレビ放送
10月8日（土）16:00～18:00　テレビ東京系列6局ネットで放送
◆出場予定選手
［日本］
坂本花織、紀平梨花、宇野昌磨、三浦佳生
［北米］
マライア・ベル、ブレイディ・テネル、ジェイソン・ブラウン、イリア・マリニン
［欧州］
ルナ・ヘンドリックス、エカテリーナ・クラコワ、ミハル・ブレジナ、ダニエル・グラスル
［ゲスト］
マディソン・ハベル＆ザカリー・ダナヒュー

【チケット情報】
◆料金（全席指定・税込）
・Premium席（プレミアム席）：23,000円
・SS席：21,000円
・S席：15,000円（先行期間中：14,000円）
・S-300席：13,000円（先行期間中：12,000円）
・A席：9,000円（先行期間中：8,000円）
・B席：7,000円（先行期間中：6,000円）
◆プレイガイド
・チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/Japanopen2022/
・e＋(イープラス)
https://eplus.jp/japanopen/
・ローソンチケット
https://l-tike.com/sports/jo2022/
・キョードー東京
0570-550-799（平日11:00～18:00、土日祝10:00～18:00）