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生活ゴミが「平気でそこら中に流れている」 カヌー人生で羽根田卓也が直面した水質汚染

競技の舞台でもある川、「生き物が減りましたね」と羽根田は語る【写真:荒川祐史】
競技の舞台でもある川、「生き物が減りましたね」と羽根田は語る【写真:荒川祐史】

幼少期に練習した地元の川から「生き物が減りました」

――競技の舞台でもある「川」について、幼少期と現在で感じる最も大きな変化は何ですか?

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「生き物が減りましたね。僕が幼少期から通い、練習場所にしていた愛知・豊田市にある川は魚がたくさん泳いでいて、魚を捕まえて遊んだり、亀が甲羅干ししている岩まで泳ぐのがルーティンだったり。今、同じ場所に行くと全然見る影もない。もちろん、環境問題と直接関係ないかもしれないけど、そういうことが海では必ず起こっているし、とんでもないスピードで進んでいる。環境の変化を起こしているのは間違いなく人間。問題に取り組んでいくのは、それを目にした人間の義務だと思います」

――実際に選手として直面した環境汚染の現実はどんなものがありましたか?

「合宿で行くと、アジアや発展途上国はまだ川が汚い印象があります。こう言っては良くないかもしれませんが、(そういう国と比べたら)こんなに綺麗な日本で、川のゴミ一つ拾うのが虚しくなるくらい。そういう意識が行き渡ってないのが、世界の90%くらいではないでしょうか。欧州を中心に盛り上がるのはいいと思うけど、発展途上国までケアできているのかと考えると、まだまだ。日本も発展途上だった時代は環境への配慮も地球を汚していた側だったはず。そうした国へのケアは大切ですね」

――実際に海外でこんな物が流れてきたという驚きのエピソードはありますか?

「豚の死体とか(笑)。それは自然のものかもしれませんが、あとは生活ゴミですね。洗剤のボトルなど、そういうプラスチックが平気で流れています」

――そうした現実で一人一人がやれることは小さいかもしれませんが、羽根田選手は競技をする上で環境配慮のため心がけていることはありますか?

「カヌー界は『リバークリーン』という活動をしています。大会でいろんな地方に行きますが、大会後に必ずみんなで袋を持って河川敷を歩き、ゴミ拾いをして帰ってくる。僕らには、自然を相手にする競技だから生まれる意識がある。最近のSDGsが始まるもっともっと前からやっていた活動。ネイチャースポーツだからこそ気付くこと、発信できることがある。それは自分も選手の1人として引き続きやっていきたいと思っています」

(2日掲載の後編に続く)

【前編】日本ほど「ゴミが落ちていない国はない」 カヌー羽根田卓也が環境問題で考える国民性

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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羽根田 卓也

リオ五輪カヌー銅メダリスト THE ANSWER スペシャリスト

1987年7月17日生まれ。愛知・豊田市出身。ミキハウス所属。元カヌー選手だった父の影響で9歳から競技を始める。杜若高(愛知)3年で日本選手権優勝。卒業後にカヌーの強豪スロバキアに単身渡り、スロバキア国立コメニウス大卒業、コメニウス大学院修了。21歳で出場した2008年北京五輪は予選14位、2012年ロンドン五輪は7位入賞、2016年リオ五輪で日本人初の銅メダル獲得。以降、「ハネタク」の愛称で広く知られる存在に。東京五輪は10位。2022年1月、パリ五輪を目指し、現役続行することを表明した。175センチ、70キロ。

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