日本ラグビー協会新会長は敏腕営業マン ファン拡大へ、盟友率いるリーグと連携強化
日本代表が43-7と快勝したウルグアイとのテストマッチ第2戦翌日の6月26日、日本ラグビー協会が東京で会見を開き、土田雅人新会長の就任を発表した。秋田工業高校から同志社大学、そしてサントリーと名門チームで中心選手として活躍し、多くのタイトルを獲得。サントリーでは監督として日本一を果たし、大学同期の故平尾誠二さんが日本代表監督に就任すると、補佐役のヘッドコーチとして世界に挑んだ。
日本ラグビー協会・土田雅人会長インタビュー前編、リーグワンと横の繋がりを強化
日本代表が43-7と快勝したウルグアイとのテストマッチ第2戦翌日の6月26日、日本ラグビー協会が東京で会見を開き、土田雅人新会長の就任を発表した。秋田工業高校から同志社大学、そしてサントリーと名門チームで中心選手として活躍し、多くのタイトルを獲得。サントリーでは監督として日本一を果たし、大学同期の故平尾誠二さんが日本代表監督に就任すると、補佐役のヘッドコーチとして世界に挑んだ。
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ピッチを離れると敏腕営業マンとして活躍し、サントリーフーズ社長などを経て現在はサントリー専務執行役員、首都圏営業本部長など要職を務める。ラグビー協会新会長就任を受けて、「THE ANSWER」が独占インタビュー。ラグビーとビジネスの2つのフィールドで成功を収めたリーダーに、日本ラグビーをどのように変革し、何を目指すのか、そして会長就任に大きく影響した盟友・平尾氏への思いも交えて話を聞いた。(取材・文=吉田 宏)
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サントリー営業部隊の陣頭指揮を執りながらの協会会長への就任。ビジネスとラグビー両方で重責を担うリーダーは、多忙な毎日にも笑顔を浮かべる。
「(時間は)朝もあるし、土日もありますから。今はZoomやTeamsで、画面越しにもミーティングができるじゃないですか。昨日も朝8時から玉塚(元一/リーグワン理事長)、東海林(一/リーグワン専務理事)、岩渕(健輔/日本協会専務理事)、僕たちで、新しいことをやろうと話し合いました」
そのハスキーボイスは、現役・監督時代から、ビジネススーツをパリッと着こなす今でも変わらない。過去にも多くの企業マンがラグビー協会会長に就任してきたが、第一線に立つビジネスマンのままの就任は多くはない。インタビューは、国内有数の企業で専務も務める企業人としては、今のラグビー協会をどのように見ているのか、何を変えていくのかという質問から始まった。
「協会のメンバーは、みんなすごく一生懸命やってくれていると思います。それは、(別法人の)リーグワンも同じ。少ないメンバーの中で、よくやっている。でも、感じるのは横のつながりがなさすぎることです。だから今、トップ部門の人たちとできる限りミーティングをしています」
ビジネスの現場で学んだもの。それこそが、縦割り社会の弊害を減らして、横の繋がりで職場を、そしてその集合体である会社をより機能的、有機的な組織に整備すること。「だから、僕が協会でわざと(ミーティング)やることも大事かなと思っています」とニヤリと笑った。