「東京のセブンイレブンが恋しい」 東京五輪で話題、日本を愛しすぎたCBCレポーターの今【世界陸上】
オレゴン世界陸上が15日(日本時間16日)に米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで開幕し、連日熱戦が繰り広げられている。世界中の選手はもちろん、メディアも各国から集結し、選手たちの姿を報道。その中の一人に日本人に“愛された”海外レポーターがいた。現地で取材する「THE ANSWER」の記者が直撃。前編では、東京五輪・パラリンピックの来日時に印象に残った日本文化やボランティアの姿などを聞いた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
東京五輪で話題になったCBCレポーター、いまだに熱い“日本愛”とは
オレゴン世界陸上が15日(日本時間16日)に米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで開幕し、連日熱戦が繰り広げられている。世界中の選手はもちろん、メディアも各国から集結し、選手たちの姿を報道。その中の一人に日本人に“愛された”海外レポーターがいた。現地で取材する「THE ANSWER」の記者が直撃。前編では、東京五輪・パラリンピックの来日時に印象に残った日本文化やボランティアの姿などを聞いた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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青空が広がったオレゴンの競技場。スタンド最上段の記者席に「TOKYO 2020」の刺繍入りキャップを被ったレポーターがいた。「いつもカナダでも被っているよ。みんなに『セブンイレブンのデビンだ』って言われるんだ」。満面の笑みで明かしたのはカナダ公共放送「CBC」のレポーター、デビン・ハーロウ氏。昨夏、日本のテレビ局から取材を受けたほか、多くの記事になるなど話題を集めた人物だ。
東京五輪・パラリンピックで来日し、大会や日本文化、ボランティアの素晴らしさを51日間にわたって熱烈レポートした。来日当初からセブンイレブンにドハマり。ツイッターには毎日のようにスナック菓子やおにぎりなど商品の写真を投稿し、大きく感銘を受けた様子をつづっていた。
「トウキョウのセブンイレブンが恋しい。今はトロントの家のそばのセブンイレブンに行って、トウキョウを思い出すんだ」。日本にしかない商品もあり、東京への想いが再燃。リップサービスではなく、本気の“日本愛”を感じさせるハーロウ氏にとって、日本文化はどのように映っていたのか。
「日本の文化はとても温かいし、歓迎されていると感じさせるものだった。僕たちが到着した時、みんなが会うのを楽しみにしていたようで、とても歓迎してくれたんだ。それでも(コロナ禍の)規制があって、みんながそれを受け入れていた。
僕は51日間いたけど、常にマスクをしていた。僕たちもこれが文化であり、大会を開催するには必要な環境だと理解していた。1年半が経った今、トウキョウを思い返すと、日本文化に対して最高の気持ちしかないよ。とっても歓迎されたからね」
当時、ハーロウ氏は猛暑の中で迷子に。助けてくれたのは大会ボランティアだったという。最後にボランティアたちと記念撮影。大会後は日本人からプレゼントや手紙が届いたことを報告していた。大会を通じ、彼らの存在の大きさを実感したようだ。
「全ての大会でボランティアはとても重要な存在ですよね。ボランティアを希望する人は優しい人です。無給でやっているわけだからね。日本のボランティアはとても優しかったし、みんなを歓迎してくれて、非常に頼りになった。いつも手助けしたいという姿勢が見えたよ。でも、日本の多くのボランティアにとっては難しかったはずだ。多くの人が五輪開催を望んでいなかったからね。
若い女性のボランティアに会ったけど、彼女の母親はボランティアに反対していたそうです。でも、家で洗濯しているボランティアのシャツを見た時、母親は『我が子をとっても誇りに思う』と言ったんだってさ。無観客だったから、ボランティアは観客でもあった。アスリートに拍手を送り、雰囲気をつくり上げたんだ。アスリートもそれに感謝してたね。個人的な考えだけど、トウキョウが五輪を開催できたのはボランティアのおかげだと思うよ」