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大谷翔平の偽サインも蔓延 鑑定家が勧める“騙されない”購入法「詐欺師は善悪ない」

米大リーグで5年目のシーズンを送るエンゼルス・大谷翔平投手は、野球の常識を覆す投打二刀流で地位を確立。国内外での盛り上がりが、直筆サインなどいわゆるスポーツメモラビリア市場での価格の高騰にも表れている。「THE ANSWER」では筆跡鑑定会社「シードスターズ」の松本昭憲代表にインタビュー。一般のファンに知られざるメモラビリア市場の大谷人気や、市場が抱えている問題点に迫った。前後編でお届けする後編は、サイン簡略化の背景と偽サイン問題への警鐘について。(取材・文=THE ANSWER編集部・和田 秀太郎)

人気選手として多くのサインを求められる大谷翔平。昨季途中に簡略化されたサインも書くようになった。後編は「サイン簡略化の背景と偽サイン問題への警鐘」について【写真:Getty Images】
人気選手として多くのサインを求められる大谷翔平。昨季途中に簡略化されたサインも書くようになった。後編は「サイン簡略化の背景と偽サイン問題への警鐘」について【写真:Getty Images】

筆跡鑑定会社「シードスターズ」の松本代表に聞く、スポーツメモラビリア市場から見た背番号17の価値・後編

 米大リーグで5年目のシーズンを送るエンゼルス・大谷翔平投手は、野球の常識を覆す投打二刀流で地位を確立。国内外での盛り上がりが、直筆サインなどいわゆるスポーツメモラビリア市場での価格の高騰にも表れている。「THE ANSWER」では筆跡鑑定会社「シードスターズ」の松本昭憲代表にインタビュー。一般のファンに知られざるメモラビリア市場の大谷人気や、市場が抱えている問題点に迫った。前後編でお届けする後編は、サイン簡略化の背景と偽サイン問題への警鐘について。(取材・文=THE ANSWER編集部・和田 秀太郎)

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 昨年、大谷のサインにデザインの変化が見られた。日本人選手はMLBに移籍すると横書きに変更するケースが多いが、これまでは「大谷翔平」の漢字を縦に崩したような日本ハム時代を継続。それが徐々に簡略化され、ついに横書きのサインを書くように。これが、熱心なファンの間でひそかに話題になっている。

 松本代表は昨年7月、大谷がFanatics社(オフィシャルライセンス・スポーツアパレル企業)と契約したことが背景にあるのではないかと推測する。

「NBAのザイオン・ウィリアムソンやNFLのトム・ブレイディなど、スター選手しか契約しない会社との長期契約です。私の憶測ですが、サインのノルマがあると思うんです。回復が全てのキーとなる二刀流。決められた数のサインを書くというのは指先の疲労にも繋がります。サインの需要増加に伴って、簡易的な(サインを書く)時期になるとは思います」

 アスリートが身体的、時間的な負担を鑑みて、サインを簡略化するケースは少なくないという。ただ、松本代表は「個人的には簡易化されたサインは味があると思っています」とも語る。簡略化されたサインの醍醐味は「その時の選手の都合や状況が反映されるもの」であり、相場では活躍時の方が1~2万円高い傾向にある。

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