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部活のお金を管理するのは誰? 米国の収支項目例を紹介、支出には「コーチ教育費」も

支出項目には「コーチ教育費」も

 では、次に支出項目を見てみよう。

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○給与・手当

 コーチをする教員と外部からのコーチへの手当、試合日に配置される警備員や警察官、入場券販売スタッフへの手当など。教員と外部からのコーチへの報酬金額は労使協約や労使契約で決められていることが一般的だ。また、試合中の観客の混乱・喧嘩などを防ぐため、警備する人を配置している学校が少なくない。学区が入場券を販売するスタッフを雇用していることがある。これは、お金を扱うため、保護者ボランティアによる入場券販売を避ける目的がある。

○審判費用 

 公式戦の審判には定められた報酬が支払われる。

○用具・備品 ユニホームなど。競技種目によってはボール、防具、ゴールなど

 ユニホームは個人購入ではなく、運動部から貸し出されることが多い。

○旅費・交通費 試合会場にいくためのバス、宿泊費など

 試合への移動にはスクールバスを使うことが多い。宿泊費は、例えば州のチャンピオン大会に進出した場合に支払われるなどの条件がある。

○登録費・出場費など 協会やリーグへの加盟登録費、トーナメント参加費

 州の体育協会への登録料支払いや、トーナメント大会に出場するときに支払う参加登録費など。

○修理・メンテナンス費 防具やヘルメットの修理費、ユニホームの洗濯費

 前述したようにユニホームや防具、ヘルメットのような試合に必要な用具は学校から貸し出されることが多い。シーズン終了後に修理、メンテナンス、クリーニング等をする。

○応急処置・アスレチックトレーナー 

 応急処置に必要な医療品、アスレチックトレーナー雇用など。学校運動部で、パートタイムであっても何らかの形でアスレチックトレーナーを雇用している学区は過半数を超えているというデータがある。

○長期間使用できるが、高額なお金が必要なもの

 フィールドの改修・建築など。

○コーチ教育

 コーチが資格を取得したり、よりよい指導をするための講習を受けたりする費用。

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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