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優勝だけを狙っていた佐藤琢磨 3度目のインディ500制覇に足りなかった「あと一押し」

佐藤にもチームにも残った「あと一押し」の感覚

「デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR」で初めて挑んだインディ500は不本意な結果に終わった。だが、予選以外の練習走行ではトップ5に入るなど優勝を狙えるところまでマシンを作り上げることには成功した。

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 佐藤は新チームについて「チームのやり方をリスペクトしつつも、僕がこう思うんだけどと言ったことに対しては、ダメだからやってみようじゃなくて、最初からやってくれる。逆にこっちが抑えるくらい。僕にとってはほんとにすごくいい環境ですね」と居心地の良さを語っていた。佐藤が意見を述べると、51号車だけでなく、チームメートのデイビッド・マルカスのエンジニアたちも集まり、熱心に聞き入る姿があったという。コイン氏は「タクマの知識とプロ意識がチームに与えた影響は大きい。このチームは多くのことをタクマから学んだ。データや戦略の担当者は彼の生徒のようだった」と、チームへの好影響を評価した。

 そして、コイン氏は来年のインディ500も佐藤と一緒に戦う意欲を示した。「練習走行ではトップのスピードを出していたし、この5月に我々は素晴らしい仕事をした。タクマはこの場所について特別なフィーリングを持っている。レース展開を読むことができ、勝つために何をすべきかが分かっている。我々がインディ500で速いマシンを持っていることはタクマにとって魅力的に映ったに違いない。そして我々にとってはタクマの勝負強さと知識と経験が必要だった。理想的な結婚だったように思う。来年はもう少し改善してより良いマシンを作り上げたい。そして、タクマの3度目制覇を達成したい。思うような結果は残らなかったが、得たものはあった。もう一度、彼とこの場所で戦いたいという思いはある」と語った。

 もちろん、来年以降のことはまだはっきりとは分からないだろう。それでも、予選1日目に壁にぶつかりながらも「トップ12」に滑り込んだ執念や、予選と練習走行を通して勝つ意識を注入し続けてチームを「本気」にさせた琢磨イズムはある程度、浸透したのではないか。期待が大きかった分、悔しさも残ったが、「あと一押し」という感覚が佐藤にもチームにも残ったように思う。

 2度のインディ500制覇を誇る45歳は「悔しいけど、今回は負けました。次チャンスを頂ける機会があればどんな状況でも勝負できるような状態で頑張りたいです」。マーカス・エリクソンが初優勝に歓喜する傍で、静かな口調で誓った。

(岡田 弘太郎 / Kotaro Okada)

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