陸上オリンピック選手が宮古の子供たちに金言 走りを通じて伝えた「継続」の重要性
「速く、大きく動く」ための身体の使い方を学ぶメニューを実施
今回の成果発表で、タイムを伸ばすために伊藤さんが設けたテーマは「速く、大きく動く」だ。
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まず「速く」動くトレーニングとして行ったのは、両脚を揃えた状態で、10秒間でマーカー上を前後左右に何回跳べるかというもの。目標は1回でも多く跳ぶことと。膝を少し曲げ、上体をマーカー上に残したまま、脚のみを前後左右に動かすことがポイントだという。また、長座の状態で、それぞれ指示された身体の部位を触ったまま、合図と同時に2人の間に置かれたマーカーを早く取るミニゲームも実施。頭も使った練習は盛り上がり、子供たちの楽しそうな笑い声が響いた。
ケンケンやスキップの動きを利用して、走りの基礎についても指導。脚に力を入れるタイミングや、重心を乗せる場所などをレクチャーした。アドバイスをもらった子供たちはグンとスピードを上げ、手応えを掴んだ様子。「2人とも良くなったね」と伊藤さんに声をかけられると、充実の表情を見せた。
次は「大きく」走るためのメニューだ。伊藤さんが叩く手のリズムに合わせ、約30センチで等間隔に置かれたマーカーの間に足をつきながら駆け抜けるというトレーニング。手拍子に合わせて走るには、ストライドを大きく開き、最初の2、3歩でスピードに乗る必要がある。手拍子の速度が増すにつれ、マーカーの間隔を徐々に広げ、最終的に約90センチにまでなった。
1時間半のクリニックの締めくくりとして、10メートルのケンケン、20メートルのスキップ、50メートル走のタイムを測定。トラックを何度も駆け抜けた子供たちは、最後の測定が終わった瞬間、芝生に倒れ込んだほど、全力を出し切った。そんな様子を、伊藤さんは温かい表情で見守った。