[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

陸上オリンピック選手が宮古の子供たちに金言 走りを通じて伝えた「継続」の重要性

「速く、大きく動く」トレーニングに励んだ子供たち【写真:村上正広】
「速く、大きく動く」トレーニングに励んだ子供たち【写真:村上正広】

「速く、大きく動く」ための身体の使い方を学ぶメニューを実施

 今回の成果発表で、タイムを伸ばすために伊藤さんが設けたテーマは「速く、大きく動く」だ。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 まず「速く」動くトレーニングとして行ったのは、両脚を揃えた状態で、10秒間でマーカー上を前後左右に何回跳べるかというもの。目標は1回でも多く跳ぶことと。膝を少し曲げ、上体をマーカー上に残したまま、脚のみを前後左右に動かすことがポイントだという。また、長座の状態で、それぞれ指示された身体の部位を触ったまま、合図と同時に2人の間に置かれたマーカーを早く取るミニゲームも実施。頭も使った練習は盛り上がり、子供たちの楽しそうな笑い声が響いた。

 ケンケンやスキップの動きを利用して、走りの基礎についても指導。脚に力を入れるタイミングや、重心を乗せる場所などをレクチャーした。アドバイスをもらった子供たちはグンとスピードを上げ、手応えを掴んだ様子。「2人とも良くなったね」と伊藤さんに声をかけられると、充実の表情を見せた。

 次は「大きく」走るためのメニューだ。伊藤さんが叩く手のリズムに合わせ、約30センチで等間隔に置かれたマーカーの間に足をつきながら駆け抜けるというトレーニング。手拍子に合わせて走るには、ストライドを大きく開き、最初の2、3歩でスピードに乗る必要がある。手拍子の速度が増すにつれ、マーカーの間隔を徐々に広げ、最終的に約90センチにまでなった。

 1時間半のクリニックの締めくくりとして、10メートルのケンケン、20メートルのスキップ、50メートル走のタイムを測定。トラックを何度も駆け抜けた子供たちは、最後の測定が終わった瞬間、芝生に倒れ込んだほど、全力を出し切った。そんな様子を、伊藤さんは温かい表情で見守った。

1 2 3

伊藤 友広

元陸上五輪代表

国際陸上競技連盟公認指導者資格(キッズ・ユース対象)。

1982年8月16日生まれ。秋田県出身。国際陸上競技連盟公認指導者(キッズ・ユース対象)。大曲高(秋田)で国体少年男子A400メートル優勝。アジアジュニア選手権400メートル5位、同1600メートルリレーはアンカーで優勝。国体成年男子400メートル優勝。卒業後は法大に進学。04年アテネ五輪男子1600メートルリレーの第3走者として日本歴代最高の4位入賞に貢献。現在は秋本真吾氏らとスプリント指導のプロ組織「0.01 SPRINT PROJECT」を立ち上げ、ジュニア世代からトップアスリートまで指導を行っている。
http://001sprint.com/

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集