フィリピンにもいた大谷翔平のファン 野球が盛んじゃない東南アジアから愛を贈る理由
米大リーグで5年目のシーズンを送るエンゼルス・大谷翔平投手は、野球の常識を覆す投打二刀流で地位を確立。礼儀正しく、少年のようにプレーを楽しむ姿は、日米の野球ファンのみならず、老若男女を魅了する。なぜ、この男はそれほどまでに愛されるのか。「THE ANSWER」の連載「人間・大谷翔平の肖像」はシーズン中、さまざまな立場から背番号17を語る記事を掲載。実力だけじゃない魅力を紐解き、大谷のようなトップアスリートを目指すジュニア世代の成長のヒントも探る。
連載「人間・大谷翔平の肖像」第2回は海外ファン 野球が盛んではないフィリピンから応援する女性
米大リーグで5年目のシーズンを送るエンゼルス・大谷翔平投手は、野球の常識を覆す投打二刀流で地位を確立。礼儀正しく、少年のようにプレーを楽しむ姿は、日米の野球ファンのみならず、老若男女を魅了する。なぜ、この男はそれほどまでに愛されるのか。「THE ANSWER」の連載「人間・大谷翔平の肖像」はシーズン中、さまざまな立場から背番号17を語る記事を掲載。実力だけじゃない魅力を紐解き、大谷のようなトップアスリートを目指すジュニア世代の成長のヒントも探る。
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大谷に声援を送っているのは、日本人ばかりではない。第2回は、大谷を応援する2人の海外ファン。後編で紹介する2人目は、フィリピン人の39歳女性ファン、ファティマ・サブンダヨさんだ。野球が決して盛んとは言えない東南アジアの島国から、なぜ異国の地で活躍する日本人に惹かれたのか。「私は日本人じゃないけど誇らしい」とまで語る魅力と、大谷への願いを教えてもらった。(取材・文=THE ANSWER編集部・和田 秀太郎)
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ボクシングとバスケットボールが盛んなフィリピン。この地に野球のプロリーグは存在せず、マイナーなスポーツとして位置付けられているが、首都・マニラの自宅からエンゼルス戦を毎日観戦している女性がいた。
高校時代にソフトボールをプレーしていたサブンダヨさんは、もともと熱心な野球ファンという程ではなかった。しかし、昨年7月、YouTubeに投稿されていた大谷のハイライト動画に目を奪われた。
「ただ、おすすめ動画に出てきただけなのですが、ちょっと見てみました。その動画を見終えてから、どんどん他のオオタニに関する動画を見ている自分がいたんです。いつの間にか検索もしていて、試合も調べていました。ファンになってしまったんです」
大谷の存在を知ったのは、昨季の球宴前。仕事はフリーランスで、時間の融通が利く。19歳の娘と一緒に毎日テレビ観戦にするようになった。「彼はビッグネームなので、何かしらの記事が必ず出ています。それを読んでいます」。夜に仕事が終わってからの情報収集も欠かさない。
昨季は打っては46本塁打、投げては9勝という大活躍でア・リーグのMVPに輝いた。そんな活躍を「アンビリーバブルです」と振り返った。
「いろんな人がいろんな言葉を使って、彼を言い表したでしょう。でも私はアンビリーバブルしか言えません。歴史的な快挙で、インクレディブル。どんな最上級の言葉を用いても言い表すことはできません。今もなお信じられません。アメージングです」