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合格率3%難関のプロテスト、6度目の挑戦へ 母はロシア出身の23歳伊藤真利奈の決意

日本、そしてロシアにいる家族のためにもプロ合格を目指し奮闘を続ける【写真:本人提供】
日本、そしてロシアにいる家族のためにもプロ合格を目指し奮闘を続ける【写真:本人提供】

スメイルからアドバイス「技術的には問題はない。強い心を持つことだ」

 注目度が高まり、テスト合格への思いはさらに強くなった。今年から千葉県内に移住。昨年から日本シニアツアーに参戦しているスメイルの指導も受けやすくなった。結果、アンダーで回れるラウンドも増え、スメイルからは「技術的には問題はないレベルまで来ている。あとはコースマネジメント力を高め、強い心を持つことだ」と言われている。ツアー出場を経験し、自身も差はそこにあると感じている。

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「ピンを狙うばかりでなく、あえて刻んだり、外してはいけない場所を避けるなどの対応も必要だと痛感しています。正直、テストは何度受けても怖いですし、『ボギーを打ってはいけない』という意識になります。そして、落ちる度に『同学年で活躍しているプロも多い。このままゴルフを続けていいのだろうか』と考えます。それでも、両親、コーチ、私を支えてくださっている方々のためにも、『次こそは絶対に通る』と思っています」

 合格の報を届けたい人は海外にもいる。ロシアに住む祖父母だ。自身が幼少期、日本で会ったきり。伊藤はロシアに渡ったことはないが、毎週のように電話している。それは、ロシアのウクライナ侵攻が始まってからも継続しているが、伊藤は停戦を強く願っている。

「このまま続くと、ロシアで生活することも大変になってくると思います。早く日常が戻ってほしいです」

 祖父母も、伊藤の挑戦を心から応援してくれている。戦争が終わり、コロナ禍も収まれば日本での再会も可能。その時にはツアープロとして、活躍する姿を見せたい。それが伊藤の何よりの目標だ。

■伊藤真利奈 / Marina Itoh

 1999年2月9日、北海道生まれ。札幌光星高卒。父親の勧めで12歳からゴルフを始め、高3で北海道高校選手権優勝。昨年北海道女子アマ選手権優勝。ドライバー平均飛距離260ヤード。ベストスコア64。アマとしてツアー4試合出場。昨年7月のニッポンハムレディスでは、カットラインに1打届かず予選落ち。今年2月放送のBS日テレ「ゴルフサバイバル 2月の陣」では、最終ホールまで残ってプレーオフ敗退。168センチ。血液型B。

〇…伊藤も含めてDSPEのメンバー、日本女子プロゴルフ協会の会員、アマチュアの計80人が出場し、3月9日、茨城・浅見GCで開催された大会「DSPEインビテーショナル」が、31日午後7時からBS日テレで放送される。放送時間は、国内ゴルフ大会では異例の2時間54分。同大会は18ホールストロークプレーの1日競技で賞金総額500万円、優勝賞金200万円に設定された。なお、クラウドファンディングで集まった総額から返礼品の制作費・送料・人件費を除いた総額も「優勝副賞」として、優勝プロに贈呈される。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

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