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ネット高校の「N高東京」がフィギュア選手を応援する理由 紀平梨花らが1万7000人の光に

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

「N高等学校」が紀平梨花をはじめとする高校生アスリートを支援する理由とは【写真:Getty Images】
「N高等学校」が紀平梨花をはじめとする高校生アスリートを支援する理由とは【写真:Getty Images】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#61 連載「銀盤のささえびと」第5回・N高等学校後編

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

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 連載「銀盤のささえびと」では、選手や大会をサポートする職人・関係者を取り上げ、彼らから見たフィギュアスケートの世界にスポットライトを当てる。今回は「N高東京」後編。19、20年全日本女王の紀平梨花(21年卒)を代表格に多くのフィギュアスケート選手を支援する通信制高校「N高等学校」。後編はアスリートクラスを創設し、高校生アスリートを支援する理由について聞いた。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

 ◇ ◇ ◇

 フィギュアスケート選手が所属し、知られるようになった「N高」。不登校だった生徒もいれば、東大を目指す生徒もいる、生徒1万7000人の異色の「ネット高校」はなぜ、彼らを受け入れ、応援するのか。

 37人が在籍する同校の「アスリートクラス」でフィギュア選手は、アイスダンス全日本ジュニア2連覇の吉田唄菜、昨年の全日本ジュニアに出場した垂水爽空、ドイツに拠点を置いて昨年のドイツ選手権女王・畑川彩の3人。さらに、テニスのウィンブルドンジュニアで優勝した望月慎太郎のほか、サッカー、バレーボール、サーフィン、スノーボード、スケートボードなど競技は多岐にわたり、パリ五輪出場が期待される逸材もいる。

 2016年のN高創設に携わり、2020年4月に「アスリートクラス」も作った奥平博一校長は「私がN高を作る前からスポーツをトップレベルでやりながら、どう学校に通うか悩んでいる生徒は多かった」と支援の背景を語る。

 以前から通信を利用し、選手を受け入れるスポーツの強豪私学はあった。「それでは学校として応援する形は取れない。行きやすいから所属はしているけど、指導を特別受けるわけでもない」。通信制の新しいスポーツ支援を目指したアスリートクラスを立ち上げた。一般生徒と同様、レポートの提出・スクーリングの出席・テストの受験の3つの項目を完了し、単位を認定する。

 特徴は競技に生かせる授業の充実だ。体作りに必要な栄養学やトレーニング方法に加え、いまどきらしいSNS活用術など、各ジャンルの専門家を招待。本校がある沖縄・うるま市でJリーグ入りを目指すクラブチーム・沖縄SVを立ち上げ、アスリートクラスの顧問を務めるサッカー元日本代表FW高原直泰さんのほか、柔道の元世界女王・山口香さんらも、世界で戦うアスリートの心構えを説く。

「インターネット環境さえあれば、時間も場所も選ばず、どこでもできる」と奥平校長が語る通り、アスリートのメリットは大きい。

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