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女子ゴルフ最終戦に重なる17年前の光景 記者が感じた宮里藍の「負けじ魂」に通じる姿

2020年と統合された今季の女子ゴルフ・国内ツアーは、最後まで盛り上がりを見せて終了した。個性あるスター選手が増え、高いレベルで競ってファンをひきつけた。最大の要因は、選手たちが妥協せず、貪欲に練習に取り組んできたことだろう。

賞金ランク1位の稲見萌寧(左)と2位の古江彩佳【写真:Getty Images】
賞金ランク1位の稲見萌寧(左)と2位の古江彩佳【写真:Getty Images】

古江彩佳が夕暮れまで1人で練習…17年前、記者が同じ場所で見た光景は

 2020年と統合された今季の女子ゴルフ・国内ツアーは、最後まで盛り上がりを見せて終了した。個性あるスター選手が増え、高いレベルで競ってファンをひきつけた。最大の要因は、選手たちが妥協せず、貪欲に練習に取り組んできたことだろう。

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 28日まで行われた最終戦・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップが開催された宮崎CCでも、夕暮れまで1人残って練習する賞金ランキング2位・古江彩佳(富士通)の姿があった。大会翌日には、賞金女王になった稲見萌寧(都築電気)が、オフも毎日練習することを明かした。この2人が他の選手にもたらす影響は計り知れない。現地で取材した記者が、17年前に宮崎CCで見た光景と重ねて解説する。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)

 ◇ ◇ ◇

 古江は黙々とパッティングを繰り返した。第1Rを単独首位で終えた後、絶好調だったパットに満足せず、納得するまで腕を動かした。その姿を目にし、私は17年前の同じ場所での光景を思い出した。

 2004年シーズンは、プロ転向1年の宮里藍と不動裕理が賞金女王を争う展開になった。最終戦の第1Rも首位が不動、2位が宮里。ラウンド後、最後まで練習グリーンに残っていたのは宮里だった。「一番強い不動さんより先に帰っていたら、勝てるわけがない」と決めていたからだ。

 競うように練習をする。今の女子プロゴルフ界にある雰囲気は、ここが原点だと感じている。宮里が出現する前は、不動の独走状態だった。不動は「私の仕事はゴルフ。サラリーマンの方と同じように1日8時間ゴルフをするのは当たり前」を信念とし、試合後も長く練習をしていた。

 当時はそのマインドが珍しかったが、宮里は「不動さんに追いつきたい」の一心で、不動よりも長くコースにいることを決めていた。そして、宮里と同学年の横峯さくらは、宮里よりも先にコースを出るものの、夕食後に民間の練習場でボールを打ち続けた。

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