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「試合中に敬語使ったらぶん殴る」 松田直樹とマリノス黄金時代を生きた3人が語る素顔

栗原が天国に送るメッセージ「マツさんがやりたかったことを実現できれば」

 最後に3選手を代表して、松田さんのおかげで長く在籍し、今も横浜F・マリノスに関わる仕事をしている栗原勇蔵さんが、天国の松田さんへメッセージを寄せてくれた。

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 ◇ ◇ ◇

 現役の最後に、優勝を報告できて良かったよ、マツさん。

 2019シーズンにJ1リーグを制覇して背番号3のユニフォームを着て、リーグ優勝と現役引退の報告がてらシャーレを掲げることができた。本当は2013年に優勝して、あそこでマツさんのユニフォームを着てシャーレを掲げたかったんです。俊さんや、マツさんと一緒にプレーしていた他のメンバーもいたので、それが理想っちゃ理想でしょ?

 でも優勝できなくて、あれから6年も経ってしまった。自分も引退するって決めて……ギリギリのタイミングで間に合って、自分の役目を何とか果たすことができた。もし優勝を逃がしていたら、後輩たちに託さなきゃいけなかったからね。

 幸いにも横浜F・マリノス一筋で現役を終えることができて、今こうやってクラブシップ・キャプテンという肩書でチームに関わって働けているのも、マツさんのおかげだと思っています。

 2010シーズン限りでマツさんを始め、複数の選手たちが契約非更新となったとき、ファン・サポーターから「功労者をもっと大事にしろ!」っていう声がクラブに届けられたよね。あそこからクラブは変わったと思う。おかげで自分は長くプレーさせてもらったし、クラブには大事にしてもらいましたから。

 時々、マツさんが生きていたら、今どんなことをやっているんだろう、と考えるんですよ。

 F・マリノスに戻ってきて俺みたいな役割をやっているのかもしれないなと思うと、自分が代わりにやれることって何だろうって思うときがある。マツさんがやりたかったことを、少しでも実現できればいいかなって。それが最低限、自分に課せられた使命というか、背負っていきたいところかな、と勝手に思っています。

 実は、マツさんが亡くなってからお墓参りには一度も行っていません。亡くなったのを認めたくないのもあるけど、かと言って、亡くなったという事実を受け止めていないわけでもないんです。ただ、10年経つという区切りでもあるし、そろそろ墓参りに行こうかな。

 横浜F・マリノス クラブシップ・キャプテン

 栗原勇蔵

(二宮 寿朗 / Toshio Ninomiya)

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二宮 寿朗

1972年生まれ、愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2006年に退社後、「Number」編集部を経て独立した。サッカーをはじめ格闘技やボクシング、ラグビーなどを追い、インタビューでは取材対象者と信頼関係を築きながら内面に鋭く迫る。著書に『松田直樹を忘れない』(三栄書房)、『中村俊輔 サッカー覚書』(文藝春秋、共著)、『鉄人の思考法~1980年生まれ戦い続けるアスリート』(集英社)、『ベイスターズ再建録』(双葉社)などがある。

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