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【金J特集】連覇か王座奪還か 栗原勇蔵が「何だ、この人」と感じた中村憲剛のすごさとは

フロンターレとマリノスの新たな取り組みをそれぞれ明かした【写真:窪田亮】
フロンターレとマリノスの新たな取り組みをそれぞれ明かした【写真:窪田亮】

すでに始まっている攻防戦!? 2021シーズンの新たな取り組み

――両チームが今シーズン、新たに取り組んでいることは何かありますか?

中村 「勇蔵はキャンプに行っていたんでしょ? F・マリノスはどうだったの?」
栗原 「練習試合も見たんですけど、今年に関してはフォーメーションもまるきり違うんですよ。それがオプションなのかどうなのかさえ分からない(苦笑)」
中村 「なるほどね。昨シーズンの4-2-1-3はもうできるからね」
栗原 「キャンプでは、全く違うスタイルをトライしていましたね」
中村 「でもやっぱり縦に速いスタイルなのは変わらないんだよね?」
栗原 「それはそうですけど、ラインがちょっと違うし、スイッチの入れどころも違うので……」
中村 「大丈夫? そんなに話して(笑)」
栗原 「だから、それがオプションなのか、それで行くのかどうかも分からないわけですよ(苦笑)」
中村 「もともとそういう監督さんなの? メンバー構成とかも含めて、だいたい週末に試合がある場合って週の半ばぐらいにはこんな感じでいくんだなって分かるよね。それも前日まで全く分からない感じなの?」
栗原 「2019年のときはメンバーがほぼ決まっていたので分かっていたんですけど、昨年は正直分からないときもありましたね。だから選手たちも、最後の最後まで気を抜けないというか」
中村 「今シーズンもそういう感じなのかな? 練習試合もメンバーを変えながらやっていたって聞くし」
栗原 「正直なところ、メンバーは決まっていないと思います。監督のなかにはあるかもしれないけど、『自分がスタメン』だと自覚している選手はほとんどいないと思います」
中村 「そういうのって、こっちからすると対策できないし、困るんだけど(苦笑)」
栗原 「でも、フロンターレもF・マリノスも自分たちのスタイルを貫き通すから、相手がどうであれ関係ないし、いいんじゃないですかね? フロンターレはすでに富士ゼロックスで手の内を明かしていますからね」
中村 「そうなのよ、だからもう少しF・マリノスも手の内を明かしてもらわないと(笑)。公平感がないんだよなあ」
栗原 「フロンターレは、富士ゼロックスで見せたサッカーが今年の基本なんですよね?」
中村 「昨シーズンからのベースの上澄みを新加入選手でやろうとしている感じはするけどね」
栗原 「まあ、先に見られてしまうのは王者の宿命ですよ。僕らはもう王者じゃなくて、奪還を目指しているチャレンジャーなので」
中村 「厄介だよね。胡坐をかいているぐらいのほうがいいんだけどね(笑)」

■中村憲剛 / FRO(Frontale Rerations Organizer)

1980年10月31日、東京都生まれ。中大を卒業後の03年に川崎フロンターレに加入。以来18年間、川崎一筋でプレーし、20年シーズンをもって現役を引退した。17年のリーグ初優勝に始まり、18年、20年に3度のリーグ優勝、さらに19年のJリーグYBCルヴァンカップ、20年の天皇杯優勝とチームとともに、その歴史に名を刻んだ。また8度のベストイレブン、JリーグMVP(16年)にも輝いた。

■栗原勇蔵 / 横浜F・マリノス クラブシップ・キャプテン

1983年9月18日、神奈川県生まれ。ジュニアユースから横浜F・マリノスに在籍し、02年にトップ昇格。19年に現役引退するまでの18年間を横浜F・マリノスでプレーし続け、03年、04年、19年に3度のリーグ優勝、13年の天皇杯優勝に貢献した。恵まれた体格を生かしたCBとして最終ラインを統率し、チームの代名詞となった“堅守F・マリノス”を築いた。現役引退後は、クラブシップ・キャプテンとして長年在籍したクラブのために活動している。

(THE ANSWER編集部)

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