【金J特集】連覇か王座奪還か 栗原勇蔵が「何だ、この人」と感じた中村憲剛のすごさとは
チームを知り尽くしている二人が今季注目する選手とは
――“神奈川ダービー”を盛り上げる今シーズンの戦力について、注目選手を教えていただけますか。
中村 「F・マリノスの今シーズンの目玉はやはり岩田智輝選手、外国籍のエウベル選手かな?」
栗原 「試合に絡みそうな新戦力はそうですね。逆にフロンターレはシミッチ選手ですか?」
中村 「あとは若い選手を何人か獲得してきたね。まあ毎年7、8選手は入れ替わっているから、同じ感じかな。F・マリノスはどう?」
栗原 「最近は結構入れ替わりが多いですね」
中村 「シーズン中も結構変わるよね」
栗原 「移籍も早いし、加わるのも早いし。でもあれって海外だと当たり前なんですよね」
中村 「そうだね、そこはやはり監督やフロントの意向だったりするんじゃないかな」
栗原 「足りないところをピンポイントで取ってきている印象がある」
中村 「そこが結構、的確なんだよね」
栗原 「やっているサッカーが明確なので、特徴ある選手を取ってきやすいというのがあるんだと思うんですよ」
中村 「そのイメージはすごくあるよね。だから監督と強化部、強化部とスカウトといった連携がすごくうまくできているんだと、外から見ていて思っていた。あと足が速い選手を取ってくるイメージがあるよね。特に前線。あれはやっぱり監督の要求なのかな?」
栗原 「監督のやるサッカーが間違いなくそれじゃないですか」
中村 「縦に速いサッカーね」
栗原 「だから足が速い選手じゃないと話にならないので、前の選手3人は基本的に足が速い。紅白戦だと、サブ組もハイラインをやるんですけど、相手の前3人も足が速いからいつも追いかけっこみたいになってめちゃくちゃ大変だった思い出がある。昔のフロンターレもそうじゃなかったですか?」
中村 「そうだね。それは1つのポイントだったかもしれない」
栗原 「みんな速くて本当に嫌でしたから」
中村 「フロンターレで言えば、勇蔵も注目選手に挙げてくれたシミッチがどれくらいフィットするのかを先日の富士ゼロックス・スーパーカップで見ていたけど、思ったより早くフィットしていたし、新たに加わった選手たちも途中から入ってきて違和感なくやれていた印象があるので、これは楽しみだなと感じているよ」
栗原 「フロンターレはレベルが高いからシミッチが来てもすんなり順応しますね」
中村 「シミッチって性格が真面目らしくて、きちんと話を聞きながらやっているらしいよ」
栗原 「プレースタイル的に誰に似ています?」
中村 「エドゥアルド・ネットかな。だけどネットはムラがあって、いい時と悪い時の差が激しかったけど、シミッチは常に安定しているイメージがある。名古屋のときもそうだったけど」
栗原 「CBもたまにやっていましたよね」
中村 「やっていたね。ビジャに抜かれた失点シーンがたくさん世に出てかわいそうだったけど。たくさんボールに触りたい選手だと思うから、うちにはフィットするかなと思うよ」