【金J特集】連覇か王座奪還か 栗原勇蔵が「何だ、この人」と感じた中村憲剛のすごさとは
2月26日に2021シーズンのJリーグが開幕する。「フライデーナイトJリーグ」(通称:金J)でのオープニングマッチとなったのは、昨年王者の川崎フロンターレと2019年王者の横浜F・マリノスとの“神奈川ダービー”だ。開幕を前に、スポーツチャンネル「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」の企画で、両クラブOBである中村憲剛氏と栗原勇蔵氏の対談が実現。前編は、お互いのチーム、ライバルとして戦った“神奈川ダービー”について語り合った。
中村も栗原もプロサッカー選手として18年をひとつのクラブに在籍
2月26日に2021シーズンのJリーグが開幕する。「フライデーナイトJリーグ」(通称:金J)でのオープニングマッチとなったのは、昨年王者の川崎フロンターレと2019年王者の横浜F・マリノスとの“神奈川ダービー”だ。開幕を前に、スポーツチャンネル「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」の企画で、両クラブOBである中村憲剛氏と栗原勇蔵氏の対談が実現。前編は、お互いのチーム、ライバルとして戦った“神奈川ダービー”について語り合った。
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――お互いにプロサッカー選手としてのキャリアをひとつのクラブで18年間過ごされてきた「ワンクラブマン」です。
中村 「勇蔵のほうがキャリアを始めたのは先だよね?」
栗原 「そうですね。僕が2002年なので」
中村 「じゃあ1年違いだね。え? 勇蔵も18年? 俺と同じ?」
栗原 「はい、たまたま同じなんです」
中村 「俺さ、先に勇蔵が引退するんだって思ったんだよね」
栗原 「結構頑張ったほうですよ。37歳までやったので。憲剛さんが異常すぎるんですよ」
中村 「いやいや、もっと他にいっぱい上がいるからさ(笑)」
栗原 「引退した後、1年間ずっと試合を見てきて、出られていない時もあったけど、出たときはきっちり仕事するじゃないですか。さすがだなって思いましたよ」
中村 「でもさ、勇蔵って小さい頃からチームに所属していたし、横浜F・マリノスそのものみたいなところもあったじゃない? だから俺は、F・マリノスのファン、サポーターの人たちが勇蔵に対して愛着を持っているように感じていたよ」
栗原 「憲剛さんほどじゃないですけど、確かに最後のほうはそういうものも感じさせてもらいましたね」
――ご自身の在籍したチームの魅力ってどんなところですか?
中村 「フロンターレには、チームとしてずっと攻撃的であるべきだという哲学があって、それは俺がプロになる前からあって。監督も含め取り組んでいたんです。あとはピッチ内だけでなく、ピッチ外のところも楽しく面白く、地域密着の活動も含めて取り組んできたクラブなので、それが一番大きいかな。いろいろな人を巻き込んでクラブも大きくなってきましたし、チームとしてもタイトルが取れるようになってきたので、この形をさらに発展していってほしいなって思います」
栗原 「F・マリノスは、ファン、サポーターがいい意味で優しいんです。現役時代もすごくサポートしてくれましたし、引退して、クラブシップ・キャプテンという立場になってもみんながすごく温かくて、いろいろなことがやりやすいんです。それはF・マリノスの魅力だなあって感じています。だから、そういう温かいチームなんじゃないかなって思います」
中村 「それはずっとF・マリノスでやってきた勇蔵だから、というのもあると思うよ」
栗原 「そうなんですけど、基本的には誰に対しても優しい。新しく加入してきたばかりの選手に対しても優しいんですから」
中村 「フロンターレもそういう意味ではファン、サポーターは温かいな。負けた時でもほとんどブーイングを受けた記憶はないし。どんなときでもチームを後押ししてくれた。まあ、だからこそ、F・マリノスも2019年に優勝したんだろうけど、俺自身、2017年にフロンターレのサポーターをチャンピオンチームのサポーターにできたことはうれしかったですし、勇蔵も2019年のときはうれしかったでしょ?」
栗原 「そうですね、うれしかったですね。あ、お互いに優勝して引退ですね」
中村 「そうだね、なかなかいないよね(笑)」