佐藤琢磨、インディ500制覇の裏にあった絆 名エンジニアが語る「最高のはなむけ」とは
佐藤には「ノーアタック・ノーチャンスを続けてほしい」
ジョーンズ氏は、「ノーアタック・ノーチャンス」を信条とする佐藤の、ときにアグレッシブに映るレーススタイルにもエールを送る。
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「クラッシュした時はもちろん残念な気分にはなるけど、スタイルは変えてもらいたくない。どんな状況でもベストを尽くそうとする情熱が、彼にはある。その姿勢は尊敬に値するし、そんな彼の思いに引っ張られてチームは一丸となれるから」
お互いを友人と呼ぶ2人の絆は、3年という時間の中で強まっていった。そして、2人のストーリーは同氏にとって最後のインディ500を制覇するという最高の結末で幕を閉じた。ジョーンズ氏は「来年以降も友人として再会するだろうけど、こうやって琢磨のことやレースについて話していると、もうこの仕事が恋しくなっているのが分かる。引退という決断が正しいものだったのが、自信が少し揺らいでいるよ」と言って笑った。
(岡田 弘太郎 / Kotaro Okada)