[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

ラグビー7人制代表は東京五輪でメダルを狙えるのか レジェンドの言葉から探る可能性

日本ラグビー協会主催のイベント「JAPAN RUGBY CHALLENGR 2020」が11月29日、埼玉・熊谷ラグビー場で行われた。男女7人制、女子15人制日本代表候補が紅白戦を行う初めての試み。新型コロナウィルス感染対策での入場制限、そして首都圏での感染拡大の影響で、観客は1417人と寂しい限りだったが、選手たちはコロナによるブランクを感じさせないプレーで会場を盛り上げた。

7人制代表のレジェンド、坂井克行【写真:Getty Images】
7人制代表のレジェンド、坂井克行【写真:Getty Images】

熟練記者のコラム、コロナ禍の中で7人制の現状をレジェンド坂井克行に聞いた

 日本ラグビー協会主催のイベント「JAPAN RUGBY CHALLENGR 2020」が11月29日、埼玉・熊谷ラグビー場で行われた。男女7人制、女子15人制日本代表候補が紅白戦を行う初めての試み。新型コロナウィルス感染対策での入場制限、そして首都圏での感染拡大の影響で、観客は1417人と寂しい限りだったが、選手たちはコロナによるブランクを感じさせないプレーで会場を盛り上げた。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 その一方で、強化に欠かせない国際大会の再開は不透明な状況が続く。東京五輪で前回大会の4位超え、メダル獲得が期待される男子7人制代表も強化のギアを上げられない厳しい状況が続く中で、7人制代表のレジェンド、坂井克行(豊田自動織機)の言葉を通じて、悲願のメダル獲りへの課題と可能性を考える。

 ◇ ◇ ◇

 久しぶりの観客を入れての実戦に、選手、ファンともに笑顔があふれた熊谷ラグビー場。男子7人制メンバーも、7分ハーフ2試合の真剣勝負を楽しんだ。“重鎮”坂井も、試合後の囲み取材では、真っ先に感謝の思いを口にした。

「まずは、このコロナ禍の中でこうやって合宿、試合ができることに感謝したいと思いますし、ましてや7人制の試合を皆さんの前でできることは、11年7人制をやっていますけど数えるほどしかない。その貴重な機会を与えてくれたことに感謝したいですね。やはりオリンピックへ向けて、いちばん大事なことはメダルを獲ることだと思います。そこで、今日のような緊張感のあるゲームができたことはプラスかなと思います」

 15人制でのキャリアを犠牲にしてまで7人制に打ち込み、2016年のリオデジャネイロ五輪では中心選手としてチームの世界4位に貢献したレジェンド。積み上げた経験に裏打ちされたその言葉には、W杯ベスト8という偉業を残した15人制代表メンバーにも劣らない重みと説得力がある。

 男子7人制は、今年3月7、8日に行われたバンクーバー大会を最後に国際試合が中断されている。15人制では各国リーグ戦、テストマッチが再開される中で、世界最高峰の7人制国際大会ワールドラグビー・セブンズシリーズ(WSS)はいまだに再開を模索している現状。15人制が1試合で2か国(地域)の選手30人が同じピッチでプレーするのに対して、7人制のWSSは1つの大会に16チームが世界各国・地域から集まるため、統括団体ワールドラグビー(WR)でも15人制以上に再開には慎重だ。

1 2 3 4

吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集