[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

【One Rugbyの絆】聴覚を頼りにボールを繋ぐ ブラインドラグビーがぶち壊す「先入観」という壁

日本ラグビー界に新たなうねりを起こすべく立ち上がった「NPO法人One Rugby」。元日本代表主将の廣瀬俊朗氏が代表理事を務める団体では、15人制や7人制(セブンズ)、車いすラグビーといった一般になじみのあるものから、10人制ラグビー、デフラグビー、ブラインドラグビー、タッチラグビー、タグフットボール、ビーチラグビーまで、「ラグビー」に分類されるあらゆる競技が協力し、競技の持つ魅力を広く社会に伝えていくことを目的とする。

パラリンピックの正式種目認定を目標に掲げる神谷考柄さん(写真:本人提供)
パラリンピックの正式種目認定を目標に掲げる神谷考柄さん(写真:本人提供)

「One Rugbyの絆」連載第9回、ブラインドラグビー日本代表主将・神谷考柄さん

 日本ラグビー界に新たなうねりを起こすべく立ち上がった「NPO法人One Rugby」。元日本代表主将の廣瀬俊朗氏が代表理事を務める団体では、15人制や7人制(セブンズ)、車いすラグビーといった一般になじみのあるものから、10人制ラグビー、デフラグビー、ブラインドラグビー、タッチラグビー、タグフットボール、ビーチラグビーまで、「ラグビー」に分類されるあらゆる競技が協力し、競技の持つ魅力を広く社会に伝えていくことを目的とする。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

「One for all, all for one」の精神で1つのボールを全員でゴールまで運び、試合終了の笛が鳴れば、敵味方関係なく互いの健闘を称え合う。ダイバーシティ=多様性のスポーツと言われるラグビーが、現代社会に提供できる価値は多い。「THE ANSWER」では、「One Rugby」を通じてラグビー界、そして社会が一つになれることを願い、それぞれのラグビーが持つ魅力を伝える連載「One Rugbyの絆」をお届けしている。

 第9回は、主に弱視の視覚障がい者がプレーするブラインドラグビーをご紹介する。2018年に日本で初めて紹介された真新しいラグビーが持つ可能性と魅力について、日本代表主将を務める神谷考柄さんに聞いた。

 ◇ ◇ ◇

 種類の多いラグビー・ファミリーの中で、最も“年少”にあたるブラインドラグビー。産声を上げたのは2015年、イングランドでのことだった。日本には2018年に紹介され、翌年にはイングランドからコーチが来日して講習会を開催。同年4月に視覚障がい者と健常者がともにスポーツを楽しむ共生社会の実現を目指し、「日本ブラインドラグビー協会」が発足した。

 1チーム7人で前後半10分ハーフを戦い、主なルールはタッチラグビーに近い。防御側の選手が、ボールを持つ攻撃側の選手の体(肩から膝の間)に両手で触れるとタックル成立とみなされ、6回のタックル成立で攻撃権が移る。スクラムやラインアウトは3対3で行われるが形式的な意味合いが強く、激しいコンタクトプレーに繋がる恐れは少ない。トライをすれば5点が入り、コンバージョンキックが成功すれば2点が追加される。

 国際的なルールでは、選手は弱視の視覚障がい者が主となっている。だが、共生社会を目指す日本の独自ルールでは、1チーム5人以上が視覚障がい者であれば、弱視でも、全盲でも、アイマスクを着用した晴眼者でも参加可能だ。

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
スポーツ応援サイトGROWING by スポーツくじ(toto・BIG)
DAZN
Lemino
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集