100mバタフライで日本新3連発の池江 16歳スイマーはいかにして進化したのか
リオデジャネイロ五輪で女子競泳界の若きスターが躍動している。最大のスランプを乗り越え、世界最大の祭典でその才能を輝かせた16歳。その躍進の裏には、オリンピックイヤーにピークを導くために四半期ごとにプログラミングされた綿密な肉体改造もあった。
1年前の悪夢からの躍進、メダル届かずも堂々の6位入賞
リオデジャネイロ五輪で女子競泳界の若きスターが躍動している。池江璃花子(ルネサンス亀戸)が女子100メートルバタフライで予選、準決勝ともに日本記録を更新。準決勝を全体3位の57秒05で通過すると、現地7日(日本時間8日)の決勝ではまたも56秒86の日本新記録をたたき出した。惜しくも0秒23差でメダルには届かなかったが、日本人初の56秒台という好タイムでの6位入賞は大きな可能性を感じさせた。
個人種目の女子100メートルバタフライ、同50メートル・同100メートル・同200メートル自由形、また、同400メートルリレー、同800メートルリレー、同400メートルメドレーリレーの計7種目で五輪に出場している高校1年生は1年前の悪夢を乗り越えた。中学3年生で迎えた日本選手権では同100メートルバタフライでまさかの20位に終わり、予選落ち。今年は1年前の不振が嘘のような活躍を見せている。
最大のスランプを乗り越え、世界最大の祭典でその才能を輝かせた16歳。その躍進の裏には、オリンピックイヤーにピークを導くために四半期ごとにプログラミングされた綿密な肉体改造もあった。
「ルネサンスさんから依頼を受けて、昨年の日本選手権直前からトレーニングを指導することになりました。そこから1年間のトレーニングメニューを作りました。今年4月の日本選手権に向けて、池江さんと村上コーチと打ち合わせをして四半期に分けて段階的に強化していく戦略を立てました」
プロトレーナーの木場克己氏はこう語る。