村田諒太を世界の猛者はどう見るのか “奇跡の男”が語った「MURATA」の可能性
名の通った実力者との防衛戦を重ね、評価と知名度を高めていけば…
ダニエル・ジェイコブス【写真提供:Matchroom Boxing/Ed Mulholland】
実際のところ、村田の世界的な知名度はまだ低い。ジェイコブスらビッグネームと早い段階でアメリカ開催のカードを組めることは考えづらく、日本で戦おうにもファイトマネーの高さがネックになる。
ただ、ゴロフキンとカネロは来春にリマッチを予定。その勝者が12月に行われるWBO世界ミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(英国)対レミューの勝者との4団体統一戦を望むとすれば、ジェイコブスの“ダンスパートナー”が不在になるシチュエーションも考えられるだろう。
そんな状況下で、村田が防衛戦を重ねて評価と知名度を高めた場合、あるいは……。楽しみなカード実現の可能性を少しでも上げるべく、名の通った実力者との対戦を望みたい。
◇杉浦大介
1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。Twitterは(http://twitter.com/daisukesugiura)
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杉浦大介●文 text by Daisuke Sugiura