【#キミとONETEAM】「楽しい時、しんどい時、隣にはいつも仲間がいてくれた」―パナソニック・竹山晃暉
「どんな努力をしてきたか聞かれると、この話をします」
今は完全に家の中で過ごしています。でも、ひまという意味ではなく、これからどんなことにチャレンジしようか、来シーズン活躍するためにどんな準備をしようかなど考えています。スーパーラグビーやW杯のレベルの高い試合の分析をして、自分の試合と見比べています。ラグビーを見ることが好きなので、すごくラグビーを見て勉強している期間です。
体を動かす場所も限られているので、本当に必要最低限しか動けていません。ちょうど家の前に坂があるので、本数を決めて負担にならないように走っています。僕は中学生の時から坂上りや、坂下りをしていました。当時、本当に足を速くしたくて努力したことを覚えています。今もスピードをもう1段階速くしたいと思っているので、こういう練習をしています。
当時の経験はプラスになっています。「どんな努力をしてきたか」と聞かれると、この話をしますね。自分の時間をつくることが最初。チームでやること、人より何かに倍の時間取り組むことも努力ですが、自分の時間を使って一人で何かをやることで体も心もプラスに働く。こういう時間の大切さを中高生に伝えたいです。
僕は選手としてワクワク感を持ってもらえるようになりたいです。ボールを持った瞬間、会場のみんなが「おっ」「何かするんじゃないかな」と一人のプレーヤーに目を集める。これはプレーする自分にもすごく伝わってくるので、このワクワク感をぜひともみなさんに味わってもらいたい。そのために努力したいと思っています。
自分が勝つことも目的ではありますが、プロになると、今までと違うステージで戦っている。だから、自分のよかったこと悪かったことだけではなく、様々なことを視野に入れてラグビーをしないといけない。それが使命だと思っています。本当に小、中、高校生のみんなにとって、いいモデルになれるように今の時間を大切にして過ごしたいです。
【#きょうのトライ「ラグビーボールと友だちになろう」】
ラグビーボールと友だちになってほしいです。僕は小学生の時、自分が満足するまでラグビーボールを触っていました。ラグビーボールは変則的な形なので、どこにバウンドするかわかりづらいですよね。でも、僕は20年くらいラグビーをしていて、バウンドする方向がわかるようになりました。
ゴールネットにキックしたり、ペットボトルなどを狙ってパスをするとか。どんなに小さなスペースでもそういうことをやることが大切。早くラグビーボールの動きや形に慣れてあやつれるようになれば、ラグビーがもっと楽しくなるはずです。まずはラグビーボールにどんどん触ってほしいですね。
あとは気配り、目配りをすることがとても大切です。ラグビーは、自分一人でしているわけではありません。だから、いろんなものを見て気を配ることはプレーにも出てくるんです。気配り、目配りをしていると、グラウンドでも空いているスペースが見えてきたり、ピンチが見えてきたり、いろんなシーンが見えてきます。普段からそう考えることを習慣にすることが大切です。
■竹山 晃暉(たけやま・こうき)
1996年9月25日生まれ。奈良県出身。3歳から広陵少年ラグビースクールでラグビーを始め、御所実高では1年時と3年時に花園準優勝。帝京大では1年時から主力として活躍し、3年時まで全国大学選手権9連覇に貢献。昨年パナソニックに入団。175センチ、87キロ。父・和彦さんは大相撲の元幕下力士「星鶴王」。ポジションはウイング、フルバック。
(次回は慶大ラグビー部監督・栗原徹さんが登場)
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)