[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

代表戦中止の危機 リーチも訴えた選手層の底上げへ、協会が提案すべき強化プランとは

非常事態に求められるのは“異例”の決断

 ウェブ会見では、リーチは現有メンバーでの活動にも触れている。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

「(日本代表の)リーダーグループのLINEがまだあって、たまに話しをしたり(している)。もうちょっとしたらZoom(オンライン会議システム)でリーダーミーティングをやるつもりです」

 LINEは2019年大会へ向けた強化でも選手、スタッフの情報共有に使われてきた。チームスケジュールなどの連絡と同時に、コーチ陣からのアドバイスや戦術を共有するために利用してきた。加えて、今回の新型コロナウイルス問題で一躍需要が増えたZoomなどのITテクノロジーを駆使して、代表強化の“再開”を模索する。事前に可能な準備と情報の共有に着手して、ウイルス問題収束後の本格的な活動再開時には、より効果的なスタートを切りたいという思いがある。

 ここからは想像力を働かせる話になるが、もし6、7月の代表戦が中止された場合、11月のウインドウ・マンス(代表戦月間)を、思い切って2か月に拡大するべきだ。今の状況が過去にない事態だと考えれば、代表戦や他のイベントも“異例”の決断が許されてもいい。

 秋の代表戦前後は、通常ならイングランド・プレミアシップが10月に開幕して、スーパーラグビーは12月からチーム作りが徐々にスタートする。簡単にスケジュールを変えることはできない。しかし、このコロナ禍の中で新たなシーズンのカレンダーも大胆にシャッフルして、より柔軟に、効率的に試合が行われる特例も検討するべきだろう。

 もし2か月、余裕をみて6~8試合を行うことができれば、各国の入場料収入の上乗せも含めてメリットはあるはずだ。11月の代表戦は北半球を舞台に行われるのが通常だが、もし10月から前倒しできるのなら南半球でも開催できる可能性はある。日本にとっては観戦するにも、プレーするにも最適なシーズンでもある。

 試合開催場所は対戦国間の交渉も必要だろうが、実現すれば日本代表はウェールズ、イングランド、スコットランド、アイルランドとわずか2か月間で戦う豪華なシーズンが実現するかも知れない。

1 2 3

吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集