前園真聖氏が高校サッカー部員を叱咤 厳しい言葉に秘められた思いとは
サッカー中継の解説だけでなく、コメンテーターやタレントとしても活躍中の前園真聖氏はサッカーの技術以上に高校生に向けて伝えたい信念があった。
前園氏が子供たちに伝えたい“信念”とは
日本サッカー史上に残るジャイアント・キリングとして今も語り継がれる“マイアミの奇跡”。伝説のチームとして語り継がれる当時の五輪日本代表で主将を務めたのは現サッカー解説者の前園真聖氏だ。サッカー中継の解説だけでなく、コメンテーターやタレントとしても活躍中の同氏はサッカーの技術以上に高校生に向けて伝えたい信念があった。
前園氏は今回、「ポカリスエット エールと、ともに。ブカツ応援キャラバン」の一環として福島県にある私立若松第一高校サッカー部を指導。サッカー部が創設されて3年目という歴史の浅いチームはチームメートへの遠慮からか、この日のトレーニング当初は球際での激しさやボールを失ってから奪い返すなどの闘争心がほとんど見られなかった。そこを前園氏は見逃さなかった。練習中盤で計24人の部員を集め、このように叱咤した。
「自分がミスしているのに、他人にそのミスをカバーしてもらって自分は何もしなければ、チームメートから慕われないし、信頼を得ることはできない。プロサッカー選手にも上手い下手の差はあるけれど、どんな選手もボールを奪われたら取り返しに行く姿勢を見せている。そういう戦えない選手は通用しない。責任感を持って、投げ出さないプレーをしてほしい。それだけは約束だ」
前園氏はトレーニングでオフ・ザ・ボールでの動き出し、パスをダイレクトではたくのかワントラップを入れてから展開するかの判断力を磨く指導をしたが、とりわけ熱心に言い聞かせたのはワンプレーごとに臨む姿勢についてだった。
それはサッカー選手としてだけでなく、人間形成につながると信じているからこそだ。インタビューに応じてくれた前園氏は、このように語る。