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「自分に厳しくするより優しくする方が難しい」 五輪落選から復活の裏で…“練習しすぎ”を時に我慢することの意義【東京世界陸上】

東京世界陸上の35キロ競歩で頭に水をかけるペルセウス・カールストレーム【写真:ロイター】
東京世界陸上の35キロ競歩で頭に水をかけるペルセウス・カールストレーム【写真:ロイター】

カールストレームが送った言葉の真意「サトシはとても強い。ただ…」

「サトシはとても、とても強い。ただ、トレーニングで頑張りすぎてしまうことが多々あるんだ。だから本番では少し疲れた状態になってしまう。僕が言ったことはそういうことさ」

 もちろん、アスリートにとって練習は必須。一方で怪我や精神的なダメージを負い、時にマイナスに働くこともある。スポーツ界には過度な練習と休息の不足から心身のバランスを崩す「オーバートレーニング症候群」も存在するほど。

「(練習をたくさんやることは)時には必要だが、いつもそうとは限らないんだ。少し我慢してトレーニングプランを再構築し、計画通りに行うことが大切なんだ」。コンディション維持もトップ選手に必要な要素になる。

 丸尾は今シーズン、2月の日本選手権で2位に。20キロ、35キロの2種目で東京世界陸上に内定すると、20キロでは13位の戦友カールストレームを上回る入賞目前の9位と健闘。復活を印象づけ、昨年の悔しさを晴らした。

 未来のアスリートへ。長年世界で戦い、同じウォーカーの復調もアシストした35歳のカールストレームはアドバイスを送ってくれた。

「シーズンは長い。序盤に頑張るのは簡単だけど、最後が近づくにつれてもっと頑張れるように、我慢を繰り返して準備を整える必要があるのさ」

 練習を「我慢」すること。焦りを抑えて自らと向き合うことは、時に夢への近道になる。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)

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