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“絶対王者”駒澤大に勝つためには? 創価大監督が力説「箱根駅伝しか目指さないチームでは…」

教え子たちに見てほしい、自分が見られなかった景色

――陸上以外の指導者の言葉などで参考になることはありましたか。

「ネットで検索してWBCで優勝した栗山監督の言葉とか、サッカーやラグビーの指導者がどんなスタンスで選手とコミュニケーションを取り、結果につなげていくのか、すごく興味があって見ています。どの監督にも共通して言えるのは、一方通行ではなく、コミュニケーションが指導する上で大事なことなんだということを改めて感じさせられました」

――榎木監督は、野心をお持ちですか。

「指導者としては、世界に通じるトップ選手を育てていきたいという野心があります。駒澤大は大八木(弘明)さんが3本柱(鈴木芽吹・4年、篠原倖太朗・3年、佐藤圭汰・2年)を指導していて、世界を見据えた練習をしているじゃないですか。世界を目指す選手が3人もいるチームに、箱根しか目指さないチームがチャレンジしても絶対に勝てないと思うんです。うちのチームからもそういう選手が出てくれば、選手の意識が変わり、行動も変わってくると思うので、これまでの育成のノウハウを大事にしつつ、駒澤大みたいにトップクラスの選手を輩出するというのが私のこれからの仕事でもあると思っています」

――監督が見られなかった世界の景色を、選手を通して見てみたいということでしょうか。

「世界陸上やオリンピックは、私が見られなかった景色なので、1人でも多くの選手に見てもらいたい。そのために私も育成強化について、常にアップデートしていかないといけないですね」

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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榎木 和貴

創価大 陸上競技部 駅伝部監督 
1974年6月7日生まれ、宮崎県出身。現役時代は箱根駅伝で史上7人目となる4年連続区間賞獲得など、中央大の主力として活躍。3年時の96年大会では4区を走り、32年ぶり14回目の総合優勝に貢献した。卒業後は旭化成に進み、2000年の別府大分毎日マラソンでは2時間10分44秒で優勝。その後は負傷にも苦しみながら沖電気、トヨタ紡織で指導者としての実績も積み上げると、19年に創価大駅伝部の監督に就任した。21年の箱根駅伝で往路優勝、総合2位とチームを過去最高成績へと押し上げる。今季も出雲駅伝2位、全日本大学駅伝6位と上位争いを演じている。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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