“絶対王者”駒澤大に勝つためには? 創価大監督が力説「箱根駅伝しか目指さないチームでは…」
教え子たちに見てほしい、自分が見られなかった景色
――陸上以外の指導者の言葉などで参考になることはありましたか。
「ネットで検索してWBCで優勝した栗山監督の言葉とか、サッカーやラグビーの指導者がどんなスタンスで選手とコミュニケーションを取り、結果につなげていくのか、すごく興味があって見ています。どの監督にも共通して言えるのは、一方通行ではなく、コミュニケーションが指導する上で大事なことなんだということを改めて感じさせられました」
――榎木監督は、野心をお持ちですか。
「指導者としては、世界に通じるトップ選手を育てていきたいという野心があります。駒澤大は大八木(弘明)さんが3本柱(鈴木芽吹・4年、篠原倖太朗・3年、佐藤圭汰・2年)を指導していて、世界を見据えた練習をしているじゃないですか。世界を目指す選手が3人もいるチームに、箱根しか目指さないチームがチャレンジしても絶対に勝てないと思うんです。うちのチームからもそういう選手が出てくれば、選手の意識が変わり、行動も変わってくると思うので、これまでの育成のノウハウを大事にしつつ、駒澤大みたいにトップクラスの選手を輩出するというのが私のこれからの仕事でもあると思っています」
――監督が見られなかった世界の景色を、選手を通して見てみたいということでしょうか。
「世界陸上やオリンピックは、私が見られなかった景色なので、1人でも多くの選手に見てもらいたい。そのために私も育成強化について、常にアップデートしていかないといけないですね」
(佐藤 俊 / Shun Sato)