箱根駅伝「優勝が使命」 前回2位の順天堂大監督、青学との“11分差”逆転の青写真
前回大会で光った4年生の意地、今年のメンバーにも手応え
「学生スポーツは、4年生が頑張ってこそだと思います。区間賞を獲った2人は、これまで活躍した選手かというとそうじゃない。4年生の意地といいますか、うちの成長曲線で学年を追うごとに強くなっていくのを彼らが示してくれた。今の4年生は力がありますが、彼らが前回の4年生みたいな成長曲線を描き、最上級生の意地を出してくれれば、かなり強力だと思います。そんな簡単な話ではないと思いますが、その手応えはあります」
長門監督の手応えを裏付けるように、今年のチーム目標は箱根駅伝優勝だ。
「今まで、箱根駅伝で優勝を目指すと強く公言できていませんでしたが、来年は優勝を狙います。選手層はまだまだ整っていないところはありますが、今のチームは駅伝の経験豊富な実力者が多く、チャンスがあると思いますし、このチャンスを逃したくない」
三浦が世界陸上で東京五輪以上の結果を出せば、夏合宿に向けてチームは大いに盛り上がるだろう。同世代や上級生は負けていられないと結果を出すことに貪欲になり、より集中していくはずだ。そうした競争力もチーム強化には不可欠。来年、順大が箱根駅伝を制すれば、長門監督の大学4年時、9区を駆けて優勝した2007年大会以来16年ぶりの制覇になる。
【第1回】三浦龍司の「感覚と感性を理解」 五輪選手を輩出、順天堂大監督が重視する指導法
(佐藤 俊 / Shun Sato)