“大阪の血”が生む大胆不敵な歴代アタッカー サッカーの地域性を元Jリーグ監督も実感
Jリーグ監督時代に身に染みた、地域性の大切さ
――大阪のサッカーの地域性に、森下さん自身が合っているでしょうね。他の地域でも過ごしたからこそ、分かることもあるはずです。
「情けない話、反省すべきところは多くて。J2の(ザスパクサツ)群馬の後に大阪へ戻ってきたんですが、身に染みました。“なぜ、その土地のサッカーをしなかったのか”って。当時は監督として、やりたいことをやっていたし、それでいいと思っていたんです。どこでも同じようにやれるっていう過信がありました。
ただ、サッカーってそうじゃない。(アルゼンチンの名将)ビエルサは契約前に、土地を歩いてその町の文化を知ってからサインをするって聞きます。大阪というこの場所で違和感なくやれているのは、自分の発想に近いからでしょう。(G大阪)U-23の監督をやらせてもらった時に、ストレスがないなと思いました。その意味では、人間が出るのがサッカーで。その土地でたくさんの人が生きてきた空気感がサッカーを作っているところはあるし、つくづく地域性は大事だなって思いますね」
(第4回へ続く)
(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)