[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

箱根駅伝までの1か月は「手を抜かせる期間」 帝京大監督が語るチームマネジメント術

毎年1月2日と3日に行われる正月の風物詩、箱根駅伝の開催が近づいている。今年度の大学駅伝は例年以上に混戦模様。各校はいかにして“戦国時代”を生き抜くのか――。「THE ANSWER」では、強豪校に挑む「ダークホース校」の監督に注目。前回の箱根駅伝で総合8位、帝京大学を率いる中野孝行監督に、本番が近づくなかでの選手の調整法とチームマネジメントの極意について聞いた。(取材・文=佐藤 俊)

1月2・3日に行われる箱根駅伝へ向けて、帝京・中野孝行監督の選手管理術とは【写真:志賀由佳】
1月2・3日に行われる箱根駅伝へ向けて、帝京・中野孝行監督の選手管理術とは【写真:志賀由佳】

箱根駅伝「ダークホース校の指導論」、帝京大学・中野孝行監督が語る箱根駅伝に向けた調整法

 毎年1月2日と3日に行われる正月の風物詩、箱根駅伝の開催が近づいている。今年度の大学駅伝は例年以上に混戦模様。各校はいかにして“戦国時代”を生き抜くのか――。「THE ANSWER」では、強豪校に挑む「ダークホース校」の監督に注目。前回の箱根駅伝で総合8位、帝京大学を率いる中野孝行監督に、本番が近づくなかでの選手の調整法とチームマネジメントの極意について聞いた。(取材・文=佐藤 俊)

   ◇   ◇   ◇

 帝京大学は、駅伝競走部以外にもラグビー部、空手道部、柔道部、チアリーディング部など“日本一レベル”の部活がある。だが、大学体育会の活動は大学ごとに独立しており、他大学との横のつながりは少ない。帝京大の駅伝競走部は、「多摩川会」に入り、学生の強化に努めている。

――「多摩川会」というのは、どういうものなのですか。

「13年前に大八木監督(弘明/駒澤大)が会長となって、学生を強くして世界へというコンセプトで始まりました。私は今、その会の副会長で、うちを始め、駒澤大、創価大、明治大、国学院大、法政大などが手弁当で、大会の運営や合同の練習会をしたり、新人教育、栄養講座をしたり、多摩川会OBの実業団選手に来てもらって講演してもらっています。こうした大学間の垣根を越えた横のつながりは、すごく大事ですね。実業団も変わりつつあるので、大学スポーツの在り方もどこを目指していくのかを考えつつ、変わっていく必要があると思います」

――箱根駅伝で言うと、昨年4月からユニフォームにスポンサーが入るようになりました。

「うちもフランスベッド社に決まりました。駅伝は合宿を始め、いろいろとお金がかかります。こうしてスポンサーが入れられるようになったのは、大学スポーツが変化するための第一歩かなと思います」

 箱根駅伝が近づきつつあるが、12月上旬には箱根駅伝エントリーメンバーが発表になり、下旬には区間エントリーが発表される。この1か月間、選手は故障したり、風邪を引いて不調になったり、いろんなことが起こる。帝京大の中野監督は、「この1か月は、1年で一番選手をコントロールする時期」だという。

1 2 3

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集