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1年前の悔しさを忘れない 桐光学園が薄氷の1勝、エースFW西川潤「今年も同じ流れで」

全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」のサッカー競技の2回戦が、27日に沖縄県の各地で行われた。16試合のうち6試合が70分で決着がつかず、PK戦にもつれこむ接戦となった。

PK戦の末に1回戦突破の桐光学園【写真:山田智子】
PK戦の末に1回戦突破の桐光学園【写真:山田智子】

昨年準V校が清水桜が丘にPK8-7勝ち、C大阪内定の西川「負けたらどうしようと」

 全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」のサッカー競技の2回戦が、27日に沖縄県の各地で行われた。16試合のうち6試合が70分で決着がつかず、PK戦にもつれこむ接戦となった。

 昨年の準優勝校・桐光学園は、1回戦でプレミアリーグ勢の東福岡を下した清水桜が丘と対戦。スコアレスドローのPK戦の末、PK8-7で薄氷の勝利で初戦を突破した。U-20日本代表で、セレッソ大阪への入団が内定しているFW西川潤も「ここで負けたらどうしようという感じだったので、ホッとしました」と安堵の笑みを浮かべた。

 両者ともに守備を重視し、静かな立ち上がりとなった前半。ボールを支配した桐光学園は、バックラインから丁寧にパスをつなぎ、機を見て楔やスペースへのフィードを狙うも、前線の西川にボールが入らないイライラした展開が続く。

「先制点を取られるとゲームが難しくなる。まずしっかりとした守備から入ること、特に前半の立ち上がりは慎重にと伝えたので、少し消極的な部分が出てしまった。一つ奥に飛ばせるパスも、ひとつひとつ丁寧に繋ぎすぎた」と鈴木勝大監督。

 一方の清水桜が丘は、1回戦の東福岡戦同様、ボールを奪うとMF古長谷千博、野牧稜平らが一気にゴールに迫り、チャンスを作った。

 0-0のまま迎えた後半、桐光学園は「(西川)潤ではなく、庄司(朗)を軸にして、潤が衛星のように動ける方が相手にとって脅威」とFWラナイメアー祈安に代えて、高さのあるFW庄司を投入してギアを上げる。

 監督の目論み通り、西川が右サイドで攻撃の起点となり、ドリブル突破からのシュートやクロスでサイドから決定機を作るが、清水桜が丘のGK藤原元輝の好セーブに阻まれる。左SBで起用された佐々木ムライヨセフが、自陣からゴール前までドリブルで約60メートルを独走してチームに活を入れたが、得点にはつながらない。

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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