和歌山屈指の進学校から全国3度 坂下笑琉が確信、定期テストと柔道にある“比例関係”
勉強と部活の充実度が“比例”するタイプ「片方サボると…」
坂下は勉強と部活の充実度が“比例”するタイプ。「片方サボると、どっちも上手くいかない」。確信したきっかけは昨年秋、選手権予選の団体戦だ。
後輩2人と決勝まで進出し、チャンスと燃えていた。しかし、大将の自分が勝てば優勝の状況で引き分け、結局代表を逃した。振り返ると、大会前の定期テストの出来も少し悪かったと記憶している。
「先輩として、後輩には柔道も勉強もちゃんとやると示さないといけない。その時期は緩んでいたというか、少し甘かったと思う」
より文武両道の気持ちが強くなった。毎日の小テストは絶対合格するように、疲れていても自宅で勉強した。「小テストの積み重ねで定期テストの点が取れたり、偏差値が上ったりするので」。昼食など隙間時間も活用し、部活に勤しみながらも学年平均より上の順位をキープし続けられている。
今回のインターハイも、県予選があった6月に英検2級の2次試験を受験。進学に有利になるケースがあるため受験したものだが、見事全国の切符と試験合格の両方を掴んだ。
「自分には柔道もあるし、勉強もある。行きたいと思った道に進めばいい。クラブが好きだから、勉強がしんどくてもやっている間は忘れられる」
両立のメリットをこう語った坂下。最後のインターハイは、無念の初戦敗退だった。「ちょっとのミスが負けに繋がったので悔しい。でも柔道を続けて良かったし、忙しくてしんどいときもあったけれど、トータルで見ると楽しくて本当によかった」。団体での国体予選、勝ち抜けば本戦にも出場する予定。志望する国公立大の受験対策と、両立の生活はもうしばらく続きそうだ。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)