「頭」から「体」のサッカーへ 日ノ本学園、失った誇りが生んだ「女王の情熱」
全国高校総体(インターハイ)は3日、女子サッカー準決勝が行われ、日ノ本学園(兵庫)が作陽(岡山)を2-2でもつれ込んだPK戦の末に下し、2年ぶりの決勝進出。5度目のタイトル奪取をかけ、昨年、準決勝で苦杯をなめた藤枝順心(静岡)に「体のサッカー」で挑む。
インターハイ決勝進出、かつての女王を変えた1年前の屈辱「もっと情熱的に熱く」
全国高校総体(インターハイ)は3日、女子サッカー準決勝が行われ、日ノ本学園(兵庫)が作陽(岡山)を2-2でもつれ込んだPK戦の末に下し、2年ぶりの決勝進出。5度目のタイトル奪取をかけ、昨年、準決勝で苦杯をなめた藤枝順心(静岡)に「体のサッカー」で挑む。
かつての絶対的女王が、2年ぶりにタイトルの挑戦権を掴んだ。前半26分にMF内藤夏鈴(かりん、3年)のミドルで先制し、後半5分にはMF伊藤美玖(3年)がPKを沈め、2点リード。その後、1点を返され、さらに試合終了間際に追いつかれながら、PK戦で4-2で勝利し、ファイナルに駒を進めた。
主将のMF牛島理子(3年)は「優位に進めながら追いつかれてしまったけど、みんなで勝つと思っていた。PK戦になっても信じていた。先生(監督)も信じていてくれたし、何の迷いもなかったです」と胸をなでおろした。
第1回大会から4連覇を達成した。しかし、昨年は準決勝で藤枝順心に1-2で敗戦。女王の座を明け渡し、誇りを捨てた。それまで華麗なパスワークを駆使しながら、試合巧者ぶりを発揮して相手ディフェンスを崩してきたが、考え方をガラリと変えたという。
「冷静に戦うだけじゃ勝てない。もっと情熱的に熱くいかないとダメ」と牛島。勝ち続ける中で失いかけていた情熱を取り戻すべく、生まれ変わろうともがいた。