「左で大谷、右でジャッジに」身長187cm、両打ち…異次元スケールの大砲が見つけた自分だけの道――大学日本代表・平川蓮

父は高校球界の名将…同じ学校へ進まなかった理由
父は、北海高(南北海道)を30年近く率いる平川敦監督。2016年には甲子園で準優勝し、高校日本代表のスタッフにも加わったことがある指導者だ。「自分の好きなことをやれと言われて仙台大に来ているので……。日常生活は野球につながるから『ちゃんとやれよ』とはよく言われます」。もちろん、大きな影響を受けてきた。
ただ、進路選びはそれとは離れて考えた。小学生の頃から、北海高の練習場で高校生と一緒に遊びながら育った。現役時代に投手だった父からは、正しい投げ方を逐一指導された。ネットスローに取り組む一方で、高校生に交じってサッカーをしたり。楽しい時間だったが、そこでの高校野球をあえて選ばなかった。
「自分の性格的に、気まずいというか。親が監督というのが。あとは公立高校で北海を倒したいなというのもあって」
高校入学前に174センチだった身長は、3年間で185センチに伸びた。いまも毎年1センチほど伸びている。進んだ札幌国際情報高で出会ったのが、日本ハム、ダイエー、阪神で投げた有倉雅史監督。189センチという高身長の指揮官から、大きな体をどう生かすかを学んだという。
今回の代表を選ぶ合宿で、日本代表の堀井哲也監督は全選手に、アメリカに勝つ方法をレポートするよう求めた。平川は「パワー系の投手が多い中で小技を絡めて、セーフティバントとか盗塁とかをしっかりやっていけば勝てると思う。自分のパワーだけで勝負するんじゃなく」とした一方で、でっかい夢もぶち上げた。好きな選手の欄には、レッズのエリー・デラクルーズと書いたのだ。
「自分とほぼ同じかなと。身長も190(センチ)超えで大きくて、足が速くて両打ちで。自分の上位互換なんで、ちょっと目指したいです」。米国代表には、自分と同じようなサイズの選手が並ぶはずだ。「アグレッシブなプレースタイルだと思うので、ちゃんと見て学んで、今後の野球人生に活かしていきたいです」。培ってきた独特のスタイルを、米国にぶつける。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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