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大学侍入りならず…東大エース・渡辺向輝が感じた差「違う世界の人なのかと」 プロ予備軍と濃密な3日間

ファンからのサインの求めに笑顔で応じる渡辺【写真:羽鳥慶太】
ファンからのサインの求めに笑顔で応じる渡辺【写真:羽鳥慶太】

感じた東大との違い「頭で勝とうと言っていますが…」

 3日で3試合、計3回を投げ2安打無失点。浮き上がるような軌道のスライダーは他の選手を驚かせ、3つの三振も奪った。大学球界トップクラスの選手と堂々と渡り合う一方で、感じた違いもあった。

「プロを目標とする選手が、どれだけレベルが高いのかを思い知らされました。キャッチボールでも見たことがないボールが来ますし、投球フォームの話をしていても、自分がついていけないところで話している。違う世界の人なのかと思いました」

 宿舎で同部屋だったのは、最速159キロ右腕の工藤泰己(北海学園大4年)、ドラフト上位候補との声も上がる齊藤汰直(亜大4年)、伊藤樹(早大4年)。身長167センチ、体重63キロの渡辺とは、体の厚みが違う選手ばかりだった。さらにさまざまな選手と会話する中で衝撃を受けたのが「野球頭」が皆、ズバ抜けていいことだった。

「東大は頭で勝とうと言っています。でも来てみると、ここにいる選手の方が全然頭を使っていた。勝てないところばっかりでした。これはチームに持ち帰って反省したい」

 秋までの進化に、1998年春から55季連続最下位が続くチームの浮上と、自身の将来がかかる。「まさか、ここまで来られるとは思っていなかった」というが、日本代表候補に選出されたことで、秋にはプロ志望届を提出するつもりだ。グラウンドでは時間を経るごとに、いろいろな学校の選手と会話し、笑顔をふりまく場面が増えていった。感じた差を消化し、詰めていくだけの能力が渡辺には備わっている。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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