[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

偏差値75の早大学院野球部、快進撃支えた欲求「常識を変えてみたい」 高校でも進む“データ分析”

日本でも野球の現場に様々な計測機器が導入され、データを用いた技術向上やチーム強化を図るのが当たり前になってきている。日本のアマチュア野球を統括する全日本野球協会が学生を対象に、毎年開催している「野球データ分析競技会」は2月23日、第4回の決勝を都内で行った。ここに参加したのは全国から6チーム。参加した大学生、高校生はなぜ、野球のデータ分析という道に踏み出したのだろうか。

決勝進出の表彰を受ける早大学院の3人(左から新村、古田、千嶋)【写真:羽鳥慶太】
決勝進出の表彰を受ける早大学院の3人(左から新村、古田、千嶋)【写真:羽鳥慶太】

早大学院高の3人組、野球の「データ分析競技会」で決勝へ

 日本でも野球の現場に様々な計測機器が導入され、データを用いた技術向上やチーム強化を図るのが当たり前になってきている。日本のアマチュア野球を統括する全日本野球協会が学生を対象に、毎年開催している「野球データ分析競技会」は2月23日、第4回の決勝を都内で行った。ここに参加したのは全国から6チーム。参加した大学生、高校生はなぜ、野球のデータ分析という道に踏み出したのだろうか。

 今回、高校生のチームで唯一決勝にたどり着いたのが早大学院高(東京)のチームだ。千嶋脩市、新村永太、古田恵梧の3人でチームを組み参加した。千嶋と古田は野球部員だが、新村はプロ野球のデータサイトを読みふける数値好きだ。野球愛で結びついた3人は、なぜここへの挑戦を決めたのか。

「野球は伝統や常識が中々覆らず、ずっと残っているスポーツです。データでそこを変えてみたいと思いました」

 検証したのは「オープナーの有効性」についてだ。2018年に米大リーグのレイズが始め、今ではおなじみの戦術となった感もある。本来はリリーフの投手を先発マウンドに送り1、2イニングで交代。その後本来の先発投手が投げるという作戦だ。

 3人は、大学野球には能力があるにもかかわらず、登板機会に恵まれないケースや、逆に登板過多に陥るケースがあることに注目。提供された東京六大学の試合データから検証を試みた。投手は同じ打者との対戦を繰り返すほど、失点確率や被OPSが高まることを確認。さらにこのリーグでは1回に決勝点が入ったケースが最も多いことから、抑えを務められるような好投手が、最初から投げるのは有効な作戦だと位置付けた。

 さらに、現状ではオープナー投手を評価する方法がないことにも目を向け、一定のイニングを抑えるなど規定を満たした投手に、新たな成績指標「Load」の付与を提案するところまで踏み込んでいる。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
CW-X
MLB
funroots
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集