「できっこないを、やる夏だ。」 サンボマスターと34人の女子高生が全国の「君」に届けたエール
できっこないをやる夏、すべてのあきらめない部活生へのエール
疾走感あふれるメロディーを奏でる3人の後ろで、JETSが一糸乱れぬ動きを披露した。
冒頭に記した歌詞「あきらめないでどんな時も 君なら出来るんだどんな事も」のサビでボルテージは最高潮に。辞書に載せたいくらいの34人の「全力の笑顔」が弾け、山口さんの「愛してる!」のシャウトがこだました。
織り成したたった数分間のできごとは、見る者の心に響くものだった。
「大会がなくなって悔しい気持ち、これで終わってしまうことが許せない気持ち、そういう方が全国にたくさんいると思います。それでも前を向いて最後まであきらめず、コロナに負けずにやり抜いて欲しいという気持ちで、私達も一生懸命、最初から最後まで踊り抜きました」(田口さん)
キャプテンの山田さんも「高校生活で最高の思い出になった」と振り返った、一度きりのステージ。ツアー真っ最中、前日に名古屋で公演をこなして駆け付けた山口さんは感慨にふけた。
「4年ぶりですか。当時のメンバーは卒業され、新しいJETSの皆さんのパワーを見て、こうやって伝統は脈々と受け継がれるんだと感動しました」
自身もチア未経験から全米優勝に導き、「できっこない」を可能にしてきた顧問の五十嵐裕子先生は、今回の共演を通じて伝えたいことがあった。「人の可能性は、無限大だぞってことですよ」と笑う。
「この子たちも何にもできない子たちだった。もともと素人から3年目で全米優勝。そういうDNAがこの曲とともに進化し、受け継がれてきました」
JETSには「ウェルカム・ピンチ」という教えがある。ピンチはないよりあった方が成長につながる。「今は最大のピンチかもしれない。あの手この手で乗り越えていく、それはそれで面白いじゃないですか」と五十嵐先生。その心こそが、今を生きる高校生の力になる。
今回、完成した動画には全国で汗を流す部活生が、「あきらめない」に続く形で記した手書きのメッセージが登場する。
「託した想いを」「同じ夢を」「教え子の笑顔を」「最後の一秒まで」「自分の可能性を」「ボールを追うことを」「先輩の夢を」「勝ち続けることを」「繋ぐことを」「自己ベストを」「挑戦する気持ちを」「あの日の憧れを」「この夏だけは」……。
できっこないをやる夏に、福井から届けられた叫びと笑顔。それは、すべてのあきらめない部活生への、君へのエールだ。
【動画】「泣くわこんなん」「心に響きました」とネットでも話題に サンボマスター×JETSがコラボした「できっこないをやらなくちゃ」の応援ムービー