また女子ゴルフ界で目立つ新世代の台頭 その裏で印象を残した「スイング改造の怖さ」
米ツアー最終予選会24位に終わった西村優菜へ「焦ってスイング改造はしないで」
山下は来季、海外メジャーにも積極的に出場することを宣言している。スポット参戦になるが、「海外で優勝したい」とも話している。北田も挑戦に賛成だ。
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「若いですし、今からどんどんチャレンジしてほしいです。国内で今年以上の成績はなかなか厳しいですけど、焦らずに、信念を持ってプレーしていれば、海外での優勝チャンスも高いと思います。海外には飛ばす選手も多くいますが、今のままのスタイルで勝負してほしいです」
来季に向けた米ツアー最終予選会(QS)では、勝みなみが5位。24位だった西村優菜も出場権を手にしたものの、大半の試合に出場できる20位以内に入れなかったことで涙した。北田は「これで焦ってスイング改造はしないで」と願っている。
「しんどかったとは思います。ただ、飛距離は持って生まれた能力が8割を占めると私は思っています。確かにトレーニング、スイング改造で伸びることもありますが、女子はシーズンオフが短いですし、無理をすればジュニア時代から持っているリズム、感覚を失って不調に陥りかねません。なので、まずは疲れにくく、怪我をしない体をつくり、優れているショット、アプローチ、パットをさらに磨いてほしいです」
スイング改造の怖さは、MR2位の西郷が味わった。10月の日本女子オープンからドライバーが左右に曲がり始め、最終戦では3ウッド、アイアンでもショットが荒れた。結果は4日間で通算35オーバー。4月に寝違えたことをきっかけにスイング改造に取り組み、「変えたことが原因だったのかなとは思います」と話していた。
北田は言う。
「選手が不調になる時は、アプローチ、パットで怖くなるか、ドライバーショットで怖くなるか、どちらかに別れます。ただ、あのスコアを見るとかわいそうですし、『よく4日間、やり通したな』と思います。これが最終戦だったことで、本人が『しばらくクラブを握りたくない』と思うのは当然。私はそれでいいと思います。例えば12月中は、『完全にゴルフを忘れてトレーニングもしない』という選択もありです。リセットするには、それも必要なことですから」