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196cmの“小っちゃい人”が生きる道 日本のセンター不足埋められるか…U18代表・飯田渚颯の挑戦【ウインターカップ】

バスケットボールの第78回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2025」に、大きな夢を抱く2年生が出場している。土浦日大(茨城)の飯田渚颯(なぎさ)は、U18日本代表にも選ばれた身長196センチのセンター。80-72で勝利した23日の県立宇部工業(山口)との初戦では10得点11リバウンドのダブルダブル。25日の藤枝明誠(静岡)戦でも23得点8リバウンドで86-73の勝利に貢献した。初戦終了後の取材で、日本人の層が薄いセンターへの強いこだわりを明かした。

藤枝明誠戦で23得点をマークした土浦日大の飯田渚颯【(C)SoftBank ウインターカップ2025】
藤枝明誠戦で23得点をマークした土浦日大の飯田渚颯【(C)SoftBank ウインターカップ2025】

SoftBank ウインターカップ2025

 バスケットボールの第78回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2025」に、大きな夢を抱く2年生が出場している。土浦日大(茨城)の飯田渚颯(なぎさ)は、U18日本代表にも選ばれた身長196センチのセンター。80-72で勝利した23日の県立宇部工業(山口)との初戦では10得点11リバウンドのダブルダブル。25日の藤枝明誠(静岡)戦でも23得点8リバウンドで86-73の勝利に貢献した。初戦終了後の取材で、日本人の層が薄いセンターへの強いこだわりを明かした。

 身長196センチ、体重97キロ。飯田はがっしりした体をリングの下で張り続けた。初戦の相手、県立宇部工業には留学生がいなかったが、18分54秒の出場で10得点、11リバウンドのダブルダブル。ガード陣との繋ぎやヘルプを遂行できなかったと反省しつつ、「結構リバウンドからの得点が多くてよかった」とはにかんだ。

 昨年もメンバー入りしていたが、出番はなかった。待望のウインターカップデビューは「東京体育館じゃなかったけど、みんなからの目線が肌に刺さる感じがして、とても楽しかった」。朝までは緊張していたが、午後2時15分に試合が始まると「やっぱり楽しいな、というのが勝った」と攻守で堂々たるプレーを披露した。

 8月に中国・内モンゴル自治区で開催された「第33回 日・韓・中ジュニア交流競技会」にU18日本代表として出場。「日本にも留学生はいるが、フィジカル面や高さ、シュート力の面でも自分たちより上なのを肌で実感した」。海外では高さは武器でなくなる。「自分より高い人とやる時は下から押すのを心がけている。それが“小っちゃい人”の生きる道なのかな」と世界との戦いを視野に入れている。

 来年1月29日に初めて行われるBリーグドラフトでは、志望届を出した108人の中でセンターは1人もいなかった。日本代表に目を向けても、1日に行われた台湾とのワールドカップアジア1次予選でジョシュ・ホーキンソンが40分間フル出場。センターのポジションを帰化選手に頼りがちな現状が浮き彫りとなった。そんな中、飯田は大きな野望を語った。

「日本人でこの身長で(センターを)やっているのをいろんな人に見てもらって、日本人のセンターをもっと増やして、センターで攻めるという選択肢を増やしたり、そこを目標に思ってもらったりするのが自分の夢」

 一番の目標はフル代表で活躍すること。昨年から身長は1センチ伸びた。選手としての伸びしろもまだまだある。いつかAKATSUKI JAPANのインサイドを任せてもらえるように、まずはウインターカップで体を張り続ける。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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