その距離、480キロ― 元五輪スプリンターが“東北の子供たち”の足を速くした方法
たった半年間で、子供は大きく成長する。それを実感させられる時間だった。アテネ五輪の陸上1600メートルリレーで4位入賞した伊藤友広氏が7日に岩手・宮古市で行われた「東北『夢』応援プログラム」に登場。3月から遠隔指導により、小学生にかけっこ指導してきた成果の中間発表し、半年間で50メートル走を0秒7以上縮める子供が続々と現れた。
アテネ五輪1600mリレー4位・伊藤友広氏が「東北『夢』応援プログラム」に登場
たった半年間で、子供は大きく成長する。それを実感させられる時間だった。アテネ五輪の陸上1600メートルリレーで4位入賞した伊藤友広氏が7日に岩手・宮古市で行われた「東北『夢』応援プログラム」に登場。3月から遠隔指導により、小学生にかけっこ指導してきた成果の中間発表し、半年間で50メートル走を0秒7以上縮める子供が続々と現れた。
南三陸の浜風を受け、子供たちが元気良く走り抜けた。50メートル走を全力で駆け、半年間でタイムを0.7秒以上縮める子供が続々。タイムを聞くと、表情に満面の笑みを浮かべる。そんな姿を伊藤氏も眩しそうに見つめていた。
元トップスプリンターが登場したのは、画期的な指導プログラムだった。「東日本大震災復興支援財団」が協力し、アスリートなどがスポーツ指導する「東北『夢』応援プログラム」に秋田出身の伊藤氏も賛同。指導役の「夢応援マイスター」として3年目を迎える伊藤氏は、今年3月から1年間、遠隔指導ツールの「スマートコーチ」を活用し、技術指導を重ねていく。
この日は実際に会い、成長を確かめる中間発表だった。遠隔指導を受けてきた子供で、今回参加したのは地元クラブに所属する5人。実際に会うのは半年ぶりだったが、「スマートコーチ」で練習動画を送り、それに伊藤氏が助言を返すという形で、東京・宮古の480キロの距離を超え、つながってきた。子供たちも少しでも成長した姿を見せようと、目を輝かせながら体を動かした。