金メダル争うライバルと寿司へ、きっかけは“勘違い”

――2人の関係性は？

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菊岡「6月のジャパンオープンでは、ミラーク選手が勝った。東京五輪を見据えて、日本に一度来ておきたいということで出場しましたが、その時に瀬戸選手から『寿司食べたか？』って聞かれて。本人は英語を少しだけ話せるのですが、瀬戸選手から寿司に誘われているんだと勘違いしたらしくて（笑）。大会最終日を終えた後、瀬戸選手がインタビューを受けている横でずっと待っていた。今度は逆に瀬戸君が『寿司、行こう』と声をかけられて、そのまま築地の店に。世界のトップを争う選手、しかもライバル2人が食事に行くっていうのもなかなか珍しい。初めて寿司を食べたらしい。しかも、ワサビをつけて」

――坂井Dも取材を兼ねて同行した。2人はどんな話を？

坂井「ほとんど水泳の話はしていません。瀬戸選手は車が好きで、ハンガリー代表は自動車会社がスポンサーに付いていて、代表に入ると、1人1台の車がついてくるそうです。『こんな車乗っているんだよ。俺の車見て』って（笑）。水泳の話は少しだけ。ミラーク選手が『僕、他の種目も出ているんだ』っていうと、瀬戸選手が『タイムどれくらい？』と。ミラーク選手は携帯にタイムをメモしていて、『これくらいで泳ぐよ』って。『俺の方が0.5秒勝ってる』、最後に『また戦えるのを楽しみにしているよ』とか。瀬戸選手は、どんなレース展開をしていたのかなど、気にしているようで。最後は一緒に写真を撮っていました」

――瀬戸にとって今大会の意義は。

菊岡「基本的にはこの2種目で金メダルを狙いたい。チャンスはあると思います。東京五輪出場のかかった（来年4月の）日本選手権って相当なプレッシャーになると思うんですよ。選手によりますが、ここで東京五輪出場を決めれば、心の余裕が生まれる。瀬戸選手は決めたいと思っているでしょう。昔はカリシュ選手に勝っていたけど、ここ最近は勝ててない。ここで一発勝っておくと、心理戦という意味でも大きいと思うし、自信にもなるはずです」

　7日の後編は中国14億人の英雄・孫楊、大橋悠依（イトマン東進）のライバル“鉄の女”ことカティンカ・ホッスー（ハンガリー）について紹介する。

　◆世界水泳、テレビ朝日系で連日中継　21日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波、AbemaTVで最終日まで8夜連続放送。予選はBS朝日、AbemaTVで放送する。