「しんどくて心も、体も完璧じゃ…」 池江璃花子、苦しくても逃げなかった激動の13レース完泳
激動の13レース完泳「凄く満足した8日間でした」
女子4×100メートルメドレーリレーで日本が過去にメダルを獲得したのは、1998年パース大会の銅メダル(中村真衣、田中雅美、青山綾里、源純夏)のみ。今大会は25年ぶりのメダルが懸かっていた。予選の前は「絶対に決勝に残ろう」とチーム一丸。8番手で決勝に進出していた。
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池江は100メートルのバタフライと自由形はともに準決勝までに敗退。女子4×100メートルフリーリレーは8位、混合4×100メートルメドレーリレーは7位入賞に貢献した。今大会は100メートルバタフライ6位だった2017年大会以来6年ぶりに個人種目で日本代表入り。29日は50メートル自由形を全体20番手で予選敗退したが、6年ぶりに個人種目で決勝に進んだ50メートルバタフライは7位に入った。
19年2月に白血病を公表。過酷な闘病を経て、約1年後にプールに戻ってきた。2017年大会以来6年ぶり出場の世界水泳。個人種目で世界大会決勝に立ったのも6年ぶり。涙あり、喜びあり、苦しみあり、激動の13レースを逃げ出さずに戦い抜いた。
「凄く満足した8日間でした。メダル争いはできなかったけど、日本の順位を一つでも上げるのが大事。これから先の選手の気持ちの変化にもなるし、それを私たちがつくることに意味がある。今まで経験できなかったことを経験できた大会。本当にいろんなことを学びました。この観客との距離感で泳げたのは次の国際大会で安心できる材料になる。これからの日本チームを思うと、良い戦いができた8日間でした」
次のターゲットは9月のアジア大会(中国)。逞しさを増した23歳はこれからも日の丸を背負っていく。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)