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セクハラと思い、女子選手に聞けない“生理”に学びの場 男性も「積極的介入を」

一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)は9月6日、「女性アスリートのためのシンポジウム『生理とスポーツ』」を開催。オリンピアンと有識者による講演が行われた。今回のシンポジウムは、UNIVAS加盟大学である順天堂大スポーツ推進支援センターの協力により実現。順天堂大さくらキャンパス(千葉)にて、対面・オンラインのハイブリット形式で開催された。

女性アスリートのためのシンポジウム「生理とスポーツ」が開催された
女性アスリートのためのシンポジウム「生理とスポーツ」が開催された

女性アスリートのためのシンポジウム「生理とスポーツ」をUNIVASが開催

 一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)は9月6日、「女性アスリートのためのシンポジウム『生理とスポーツ』」を開催。オリンピアンと有識者による講演が行われた。今回のシンポジウムは、UNIVAS加盟大学である順天堂大スポーツ推進支援センターの協力により実現。順天堂大さくらキャンパス(千葉)にて、対面・オンラインのハイブリット形式で開催された。

本当にしんどかった重い生理痛 婦人科医に相談、服用し始めたピルが私には合った――サッカー・仲田歩夢選手【私とカラダ】

 シンポジウムにはUNIVAS副会長であり、元マラソンランナーの有森裕子氏、元競泳日本代表の伊藤華英氏、元ハンマー投げ日本代表の室伏由佳氏が登壇。ほか、順天堂大医学部産婦人科科学講座教授の北出真理氏、順天堂大女性スポーツの研究センターの桜間裕子氏による講演が行われた。

 今回、UNIVASではシンポジウムに参加する女子大学生アスリートに対し、生理に関する事前アンケートを実施。5人の登壇者が揃ったパネルディスカッションにて、集まった計104人による回答の結果を取り上げた。

 月経周期に関しては、「数か月~数年月経がない」と答えた人が33.7%おり、「不定期ではあるが月経がある(22.1%)」人と合わせて、半数以上が問題を抱えている、と回答。生理に関するトラブルも、「時々ある(55.8%)」「常にある(19.2%)」と、合わせて7割超が抱えていると答え、改めて多くの女性アスリートが生理の問題を抱えていることがわかった。

 この日、登壇した3人のオリンピアンのうち、現役時代、最も婦人科の疾患に苦しんだのが、現在、順天堂大スポーツ健康科学部准教授を務める室伏氏だ。大学1年時に貧血が判明。その後、月経困難症、月経前症候群(PMS)、子宮内膜症などを発症。投薬治療や手術を受けながら、競技活動を続けた。

「気づかないうちに卵巣にできた嚢胞がどんどん大きくなり、破裂。ものすごい痛みで病院に行き、子宮内膜症だとわかった。投薬治療を経て腹腔鏡での摘出手術を決めたが、術後からどう復帰するのかのトレーニングプログラムがなく、情報も少なくて困った」と当時を振り返った。

 室伏氏の話を受け、「卵巣嚢腫が破裂すると急激な痛みがあるが、それまでも大変だったかと思うし、貧血でも苦労されたと思う」と北出教授。

「生理はなくても問題だが、あってもPMSなどの問題が起こる。アスリートは一般の方と比べ、PMSの発症率が高いと言われているので、ガマンはしないほうがいい。倦怠感が強かったら採血などの検診を受け、生理痛を放置しないこと。まずは、オフの日に行ける近所の産婦人科で診断を受けること。その後、スポーツに精通するドクターを探すのも一つの手」と参加者に向けてアドバイスした。

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