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着飾る女性アスリートが目立った世界陸上 日本に少ない「見た目は別次元の自信をくれる」価値観

第23回は「女性アスリートのお洒落」に触れる。海外選手たちはネイルや髪色など華やかな姿が目立った今大会。現地取材する元選手の米女性記者に選手が自身を着飾る意味を聞くと、日本と海外のスポーツ界における価値観の違いあった。(取材・文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平、鉾久 真大)

女子100メートルと4×100メートルリレーで金メダルに輝いたシャカリ・リチャードソン【写真:ロイター】
女子100メートルと4×100メートルリレーで金メダルに輝いたシャカリ・リチャードソン【写真:ロイター】

ブダペスト世界陸上連載「陸上界の真珠たち」第23回

 ブダペスト世界陸上は27日(日本時間28日)、9日間の熱戦に幕を閉じた。「ドナウの真珠」と呼ばれる美しい街並みを誇るブダペスト。現地で取材する「THE ANSWER」では、選手や競技の魅力を伝えるほか、新たな価値観を探る連載「陸上界の真珠たち」を届けてきた。

 第23回は「女性アスリートのお洒落」に触れる。海外選手たちはネイルや髪色など華やかな姿が目立った今大会。現地取材する元選手の米女性記者に選手が自身を着飾る意味を聞くと、日本と海外のスポーツ界における価値観の違いがあった。(取材・文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平、鉾久 真大)

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 スタジアムで躍動する女子アスリートたちは、とにかくド派手だった。女子100メートルでは、シャカリ・リチャードソン(米国)が3センチはある長いピンクのネイルで出場。編まれた髪は赤や黄色とカラフルだった。

 髪色といえば、シェリーアン・フレイザープライス(ジャマイカ)も恒例の奇抜なウィッグで登場。燃えるようなオレンジから日ごとに色を変え、黄と赤のグラデーション、水色のレースもあった。報道陣から「四元素を全部やるつもり?」と問われると、「そうね。火、水と来たからあとは風と土ね」とノリノリ。そんな姿はファンの目を引き、楽しませた。

女子走り幅跳びのペトラ・ファーカス(ハンガリー)は国旗色のアイラインを引いた【写真:奥井隆史】
女子走り幅跳びのペトラ・ファーカス(ハンガリー)は国旗色のアイラインを引いた【写真:奥井隆史】

 2人はともにメダルを獲得。彼女たち以外にも会場を見渡せば、細かなお洒落に気を配る選手がいっぱいいた。国旗柄のアイラインや絵をメイクとして入れてみたり、ヘアピンを目立たせてみたり。中には腰まである長髪を振り乱しながら駆ける短距離選手も。どれも日本のスポーツ界ではなかなか見ない姿だった。

 努力で自分を高め、超人的なパフォーマンスで世界のトップを争う一方、お洒落に力を入れることにも意味があるという。海外選手たちの心情を読み解いてくれたのは、会場で取材する米国のフリーランスジャーナリスト、ティアラ・ウィリアムズさん。自身も全米大学体育協会(NCAA)1部のテキサス工科大で、2018~20年まで七種競技に打ち込んでいた。

「私の考えでは、見た目が良くなれば気分も良くなって、良い走りができて、結果も良くなる。だから、多くの選手が着飾るんだと思う。そうやって他と差をつけるんです。みんな同じユニホームを着ないといけないから似通ってしまうけど、自分を目立たせる方法を生み出すことはできる。

 それが、ただユニホームを着る以上にみんなが着飾ったりする理由だと思う。メイクしたり、髪型を変えたり、自分を着飾って見た目に自信が持てたら、それは別次元の自信を吹き込んでくれると思う」

 自己肯定感を得ることでパフォーマンスが向上する。お洒落×競技結果は少なからず結びつきがあるという。

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