女性アスリートにユニフォームがくれるもの 体操選手として杉原愛子が注ぐレオタード愛
モチベーションにも一役買うレオタード「キラキラがあった方が華やかに」
「最初にデザインのイメージをお伝えしました。今回、ゆかで披露する曲が(ダンス&ボーカルグループの)『AAA』の曲と映画『007』の曲をミックスさせた『007&NA』なので、それに合うような衣装を作ってほしい、私をイメージして作ってほしいとお願いしたら、4案くらいイラストを作製していただいて。そのなかで『色はこちらで』『もうちょっとラインストーンをつけたい』という感じで相談しながら仕上げていきました」
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出来上がった2着はどれも満足のいく出来栄えだった。特に気に入っているのが、NHK杯で着用した真っ赤なレオタードだ。
「自分のなかで、赤が勝負カラーなんです。いい演技ができているイメージが強くて。リオ五輪のときも赤だったし。赤を着ているといい演技ができるという印象があります。それに、こんなベルトのデザインのレオタードを着ている人なんて絶対にいないから(笑)」
実物を手に取らせてもらうと、生地は比較的厚めで、水着と同様に“履く”ため、首周りは大きめに開いている。ラインストーンには先が尖った円錐状のストーンもあり、競技に影響はないのかと心配になった。杉原は「そんなに邪魔にはならなかったんですけど」と答えたが、「ゆかの演技で後ろに転がったときにちょっとだけ痛かったですね(苦笑)」とあっけらかんと笑った。
それでも、ラインストーンにこだわる理由がある。
「キラキラがあった方が華やかになる。ラインストーンがついていないよりは、ついている方がアピールできるし、体育館ではライトが明るいので余計にキラキラしてテンションが上がるんです」
光り輝くラインストーンは観客を魅了すると同時に、杉原自身のモチベーションを上げることにも一役買っているわけだ。もちろん、レオタードの生地や形にもこだわりがある。
「生地は伸びやすくて履き心地がいいので、私はツルツルした方が好きです。脚のハイレグ具合はメーカーによって違うので、どうしようもない部分もあるのですが、ハイレグが深いと下着が見えちゃったりするから気になるし。でも、深い方が脚は長く見えるから演技のときに綺麗に映る。
そのバランスが難しいですね。ゴムも、きつ過ぎたらダメだし、緩すぎてもダメ。首周りの開き具合も詰まり過ぎていると、履くときにきついので広めの方がいい。Vネックだと胸が見えやすくなって気になっちゃうので、私はクルーネックの方が好きです」
オーダーメイドならば好みに合わせて仕上げてもらえるが、そうではない場合は、可能な範囲で体型や好みに応じて微修正を行っているという。