女子運動部のメイクはOK?NG? 運動生理学の専門家として考える「可愛くなる」の効果
スポーツを習い始めたばかりの小学生、部活に打ち込む中高生、それぞれの高みを目指して競技を続ける大学生やトップカテゴリーの選手。すべての女子選手たちへ届ける「THE ANSWER」の連載「女性アスリートのカラダの学校」。小学生からオリンピアンまで指導する須永美歌子先生が、体やコンディショニングに関する疑問や悩みに答えます。第25回は「メイクがパフォーマンスに与える影響」。
連載「女性アスリートのカラダの学校」第25回―「メイクがパフォーマンスに与える影響」
スポーツを習い始めたばかりの小学生、部活に打ち込む中高生、それぞれの高みを目指して競技を続ける大学生やトップカテゴリーの選手。すべての女子選手たちへ届ける「THE ANSWER」の連載「女性アスリートのカラダの学校」。小学生からオリンピアンまで指導する須永美歌子先生が、体やコンディショニングに関する疑問や悩みに答えます。第25回は「メイクがパフォーマンスに与える影響」。
本当にしんどかった重い生理痛 婦人科医に相談、服用し始めたピルが私には合った――サッカー・仲田歩夢選手【私とカラダ】
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以前は中学・高校の野球部などでは当たり前だった「ぼうず頭」。近年はこれを強要することに、反対する意見がみられるようになりました。
一方、女性の学生アスリートに関しても、「ショートカットにする」「メイクは禁止」といったルールに対し、疑問視する声が上がっています。つい先日も、大学の女子駅伝部の指導者の方たちと、オンラインイベントで座談会を行った際、「学生アスリートはメイクOK? それともNG?」という内容に話が及んだばかりです。
私も中学から大学まで陸上を続けていましたが、思い返すと大学時代でさえ、メイクは禁止、靴下は白など厳格なルールがありました。
ただ、当時は私自身、「部活中、長い髪を束ねずに練習するなんてあり得ない!」と思っていたタイプ。お洒落やメイクなど、いわゆる女性性が高い、といわれていた行動は、アスリートとしてやるべきではないと、考えていました。もちろん、その考えを他人に強要することはなかったのですが、わき目をふらず、ひたむきに努力することこそが、アスリートの模範であり、服装や化粧に関心が高い選手は「競技に対して一途ではない」と考えていたのです。
しかし、今は運動部の選手も、校則に則り、競技の妨げにならない範囲であれば、お化粧もすればよい、と考えています。キレイにすることで、本人がうれしくなり、気分が上がるのであれば、多少のメイクアップはOKだと思うのです。
ではなぜ、今はOK派なのか? それは、人によってはメイクや髪型も、コンディショニングによい影響を及ぼすと考えるからです。
コンディショニングとは、ピークパフォーマンス(スキルを最大限に発揮する)のために、コンディションを整えること。そして、コンディショニングがうまくいくかどうかは、非常に多くの要因が絡んでいます。