フィギュア選手の生理問題 鈴木明子、10代選手への助言「選手である前に人間なんだよ」
10代の選手たちへ「みんな、選手である前に人間なんだよ」
一方、10代の選手に伝えたい言葉は、「人生は長い」ということ。
【特集】「タブーなしで考える女性アスリートのニューノーマル」 THE ANSWER的「国際女性ウィーク」特設サイトはこちら
今や「人生100年」といわれる時代。そんな長い人生を年表にしてみたら、今は序章ぐらいのものです。もちろん、選手としての輝きは何物にも代えがたい。だけど、選手時代が一番の山場で、そこからずっと落ちていくなんて、切ないじゃないですか。
「将来のことを考えて、と言われても難しい」という気持ちもわかる。けれど、今の輝きは今の輝き。その先の人生でも、もっともっといろんなことにチャレンジできます。でも、そこで輝くにはやっぱり、体が資本なんですよね。
みんな、選手である前に人間なんだよって。そのことが一番大事だよって気づいてほしい。そして、競技だけの今でなく、少し先の自分の未来のために、どうしたらよいのかを考えてみる。
その想像力を持ちながら競技を続けていけるといいのかな、と感じています。
【鈴木明子さん、「THE ANSWER」オンラインベントに登場】
鈴木さんが3月14日に行われるオンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校~タブーなしで考えるコンディショニングのニューノーマル~」に登場する。「THE ANSWER」が国連に定められた「国際女性デー」から1週間、女性アスリートのいまとこれからを考える「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を展開。鈴木さんは7人のアスリートのインタビュー連載とともに、最終日となる14日に行われるイベントにゲストとして登場する。
「女性アスリートのコンディショニング」をテーマに2部構成で行われるイベントは元競泳五輪代表の伊藤華英さんをMC、日体大の須永美歌子教授を講師に迎える。第1部はレスリングのリオデャネイロ五輪女子48キロ級金メダリスト・登坂絵莉さん、第2部に鈴木さんが登場する。現役時代に摂食障害を患い、体重32キロまで落ち、シーズン中は無月経になりながら五輪2大会に出場した当時の体験を明かし、未来に向けたメッセージを届ける。
1、2部ともに60分。参加費は無料。男女問わず、誰でも参加できる。現役のアスリートはもちろん、中・高・大の部活生、スポーツ指導者、部活顧問、保護者などに、特にオススメ。申し込みは「THE ANSWER」公式サイトから。詳細(https://the-ans.jp/event/147825/)。
■鈴木明子/THE ANSWERスペシャリスト
1985年3月28日生まれ、愛知県出身。6歳からスケートを始め、2000年に15歳で初出場した全日本選手権で4位に入り、脚光を浴びる。東北福祉大入学後に摂食障害を患い、03-04年シーズンは休養。翌シーズンに復帰後は09年全日本選手権2位となり、24歳で初の表彰台。翌年、初出場となったバンクーバー五輪で8位入賞した。以降、12年世界選手権3位、13年全日本選手権優勝などの実績を残し、14年ソチ五輪で2大会連続8位入賞。同年の世界選手権を最後に29歳で引退した。現在はプロフィギュアスケーターとして活躍する傍ら、講演活動に力を入れている。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)