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「私の生理は“普通”ですか?」 女子選手が把握すべき“月経の周期と出血の期間”

月経が正常どうかは「周期、出血の期間、経血の量」で判断

 みなさんの答えはどっちでしたか? 「ふつうの生理」の「ふつう」とは、医学的にいうと「健康な状態、正常な状態」を指します。そしてこの質問の場合、2つとも「イエス」がふつうの状態です。

 月経が正常かどうかは、周期、出血の期間、経血の量でみます。

 まずみなさんは、自分の“月経周期”を把握していますか? 実は私のこれまでの経験から言うと、「わからない」という人は大人でも割といます。

 “月経周期”とは、月経の始まった日から次の月経の前日までの日数です。そして、正常な月経周期は25~38日。この周期で、毎回、次の月経が起きていれば、一つ、健康な状態であるというチェックマークがつきます。

 次に、正常な出血の期間は3~7日。出血については期間だけでなく、量をみるのも重要。出血のある期間が短くても、経血量が正常であれば心配いりません。「多いときでも2時間ごとにナプキンを交換すればもれない」のであれば大丈夫です。

 ただし、小学生や中学生の場合、周期や出血の期間がまだ、安定していない方もいます。「前回は28日間で生理がきたのに、今回は35日だった」ということは、よくあります。ですから、基準に当てはまらなかったとしても、気にしすぎないようにしましょう。

 また、「中学生なのにまだ生理がなくて心配」という方もいるでしょう。

 アスリートでも一般の方でも、初めての月経(初潮)を迎える平均的な年齢は、12歳くらいですが、実は私も初潮を迎えたのは少し遅めで中2の秋でした。それに当時は身長も低く、ブラジャーもいらないほど、胸もぺったんこ。成長が遅かったので、「私も本当に生理が来るのかな?」ととても不安でした。成長には個人差があります。15歳までは初潮を迎えなかったとしても、心配しすぎないでくださいね。ちなみに一番身長が伸びる時期は初潮を迎える前くらい。私もその後、平均的な身長まで伸びましたよ!

 最後に次のような症状が続いて心配な方は、家族や部活の顧問、保健室の先生などにまずは打ち明けて。婦人科で一度、受診するかどうかを相談しましょう。

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須永 美歌子

日本体育大学教授、博士(医学)。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』(主婦の友社)、『1から学ぶスポーツ生理学』(ナップ)

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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