ガンコな肩こりを解消させる筋膜ストレッチ そもそも私たちの“肩がこる原因”って?
肩こり解消ストレッチのポイントは「筋膜をゆるめること」
さて、筋肉が固くなったときに、どこでこりや痛みを感じているかというと「筋膜」です。筋膜とは文字通り、筋肉を包んでいる膜。皆さんも「筋膜リリース」という言葉で、耳にしたことがあるかもしれません。
実は筋膜をゆるめることが、効率よくコリを解消するポイントです。筋肉を包む筋膜がゆるみ、抵抗性が下がると、筋肉の柔軟性は一時的にアップします。すると血流もよくなり、こりや痛みが軽減されていくからです。
今回の動画では、筋膜をゆるめる方法をプラスすることで、より素早く、そして効果的に、ストレス肩こりを解消していく方法を紹介します。
肝となるのが、最初に行う腕振りの動き。これは、腕を振り子のように前後に振る動的ストレッチで、ブラブラと腕を振ることでその振動が筋肉に伝わり、少しずつ筋膜がゆるんでいきます。
そして、筋膜の抵抗性が下がったところで、僧帽筋上部をしっかり伸ばしましょう。筋膜がゆるんでいるため筋肉もよく伸び、スッキリしますよ。
その後は首の裏側をゆるめます。ストレス肩こりは、首の位置も関係しています。なぜなら、人は緊張状態になると、頭の位置がどんどん前にくるため。頭が前に出るほど、首の後ろ側の筋肉は必死に頭が落ちないように支えるので、首の筋肉もガチガチです。そこで、あごをグッと上にあげるストレッチで、伸びきった首の裏側の筋肉を縮め、ゆるめていきます。
ストレッチの最後は深呼吸。腕を左右に広げ、胸郭を広げることで呼吸が深まります。深い呼吸はそれだけでリラックスの神経といわれる副交感神経が優位になりやすく、ストレスの緩和に効果的です。
筋肉は1か所20~30秒ほど続けると、柔軟性の回復が起こります。そして、「イタ気持ちいい」と感じるところで、ジワジワと伸ばしていくこと、伸ばす際、呼吸を止めないことも、効果をものにするコツですよ。
クライアントさんの話を聞くと「朝起きてこれから仕事だ……と考えると、急に肩がこってくる」という方も意外と多い。ですからこのメソッドを、朝の起き抜けや、いざ仕事を始める直前に、毎日の儀式として取り入れるのはいかがでしょう。もちろん、大事なプレゼンや試験の直前に行うことも、おすすめです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)